第10話
エリスの後頭部に手を回し、熱い口付けを交わす。何度も角度を変え、知らないエリスを貪るようにナイトは求めた。
息苦しさから解放されようと開いたエリスの口の中へと長い舌を滑り込ませ、厭らしい水音を立てながら深いキスを繰り返す。
熱を隠していたのはエリスだけではなかった。
皆の前でエリスの腰に手を回した時。この牢屋に踏み入れ、二人きりになった時。エリスが傷の手当てをするために触れた時。
ナイトはもっともっともっとエリスに触れたくて堪らなかった。
エリスを抱き上げたナイトはそのまま一度も使用されていない整えられたベッドの上へとエリスを寝かせて本能のまま彼女を欲する。
「んぅ、…あっ、ナイ、トさまっ……」
「かわいいよ、エリス」
ナイトに応えようと必死になるエリスのアセビのような小さな花の刺繍が施されたドレスの上から彼女の身体を探るように触れる。
エリスが一番大きく反応した二つの果実が膨らむ胸元を少し強く掴むと、エリスは小さく声を漏らして愛おしい反応を見せた。
「あ…っ、…あの、ナイト様…私、初めてで…」
「そうか、それは良かった」
「よかっ、た?」
「私もだよ、エリス。私も女性にこんな風に触れるのは初めてだ」
身体だけの関係でも良いという女性も少なからずいた。その中には王族の娘もいたがナイトは全く興味がなかった。
だが、今のナイトは、
「エリス、愛しているよ」
「ナイト様…わたしも、私もですっ…」
国を捨ててでも、一緒になりたいと思う女性を見つけてしまった。
いや、違う。
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