第12話 告白されるのにはウンザリ
リンが学園に通いはじめて数日たった。学園生活にはなれたが1つ悩みがある。それは学園の男子から告白されることである。
この悩みを解決しようとオペラに相談していた。
「告白されるっていいなぁ」
「数日間、何十人にも告白されて嫌になってくるよ。しかも相手の年齢は18~25歳の人が多し。この学園は年齢不問で入れるけどちょっとなー」
「その告白はどうやってお断りしてるの?」
「相手の悪口を言ってさよならー」
「えぇ」
オペラはリンの回答に少し引いた。
「1つ聞きたいんだけどリンちゃんって何歳?」
「5歳」
「5歳!?てっきりあたしと同じ10歳くらいかとおもってた。てか5歳でここに合格したんだ。すごいね」
「そんなことはどうでもいいよ。うーん、告白されるのはもううんざりだよ」
オペラは困っているボクをみてある提案をした。
「そうだ!次から告白してきた人にこう質問してみたらどうかな?『どうしてわたしなんですか?』って。これで何人かはどうにかなるよ」
「わかった。次からやってみる」
その日の放課後、3年生の先輩に呼び出された。ボクはまたかと思いながら呼び出された場所に出向いた。
「君のことが好きなんだ。ボクとお付き合いして欲しい」
「1つ聞きたいのですがどうしてもわたしをなんですか?」
オペラから教えてもらった言葉をそのまま先輩に問いかけた。
「え?えっと…」
思ったより効果があるようで先輩は目を泳がせる。
「答えられないんですか?わたしのこういう所が好きとかこういう所に惹かれたとか」
「そもそも先輩は何歳ですか?」
「21」
「わたしは5歳です。これをしってもまだ付き合いたいと思いますか?もし思ってるから先輩は危ない人ですね」
連日の告白で溜まったストレスと怒りを言葉に込めた。先輩は顔を真っ赤にしてどこかに行ってしまった。
「ふー」
リンはため息をつく。数日でもいいから告白するために呼び出されることがないことを願う。
「さっ!帰ろう帰ろう」
リンは通学時より元気な状態で帰った。
''不審者注意!怪しい人がいたら近くの大人や頼れる人に通報を!''
そんな風に書かれている紙が街の至る所で見かけた。
そういえばグリス先生も「1人の時は気をつけろ」っていってたな。
街がいつもより騒がしいことに気づいたリンは気になったので見にいった。
「なにあれ」
人型の魔物が街の人々を襲っていた。
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