第2話 家族

つつーと今日も刃を入れる日が始まった。

それを見て私はうっとりする。


暑い夏の日だった


赤い血が腕を滴るのを見届けてから拭く。

私は横の線と縦の線を刻み十字にした。

こんな私罰があたればいいのにて。


父との喧嘩がはじまると私は暴走してしまうようになった。

感情のやり場をどこにしていいかわからず、心の痛みより痛みを与えないと

そして又刃を走らす。


死にたいとも強く願った。私が消えてしまう方が家族にとってもそれがいい。


どうして?あんたに死なれると娘は悲しむしお母さんもお父さんもやっていけないよ。


と母は言う。


私は一人娘で親2人はいわゆる毒親と言われるものでもあり、でも2人から歪みながらも愛情は注がれていた。


娘が産まれてから死にたいて思うことは無かったけど、私は思春期の頃から生きるのがとても辛かった。

人間てなんて生き辛いんだろうと。


母は1つでも否定されると激怒し、支配欲も強く、私が8歳の時家を出ていった。

近くに住んではいたので父と暮らしながら母と父の家を行ったり来たりしていた。


父はアルコール依存性でお酒から抜け出せない時期と通常運転の日とあり、気に入らないと私のものを捨てたりするような人だった。


それは今も2人とも変わらず、父が私や娘のものを酔っ払い怒り出し捨てようとすると私はパニックになり暴れて「リストカット」をするようになったのだ。


そんな私を見て父はやっとおさまるが、私は止められなくなってしまったのだ。


娘の目から光が失うようになった。


それは今振り返るから思い出し悔やむようになった事。

今必死で修復しようとしてるが娘を傷つけてしまった事は取り戻せない。


鬱とは怖いものだ、こんなにも自分の思考が変わると思ってなかった。


父と喧嘩をし、また私は近くの川に向かって家を裸足で飛び出し走っていたが母親に追いつかれ連れ戻された。


そして夜中に腕に刃をあてる。

そんな日々の繰り返しで誰にとっても地獄の日々だった。

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雨粒のように みふ @nanochan0509

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