第6話 ダッフォディルとナルキッソス

 水仙が季節を過ぎない内に。閑話。

 キャラクターに香草、花、木、鳥その他諸々、象徴物を決めてある今回のお話。如何にそれらを該当キャラ以外が躱し、できる限り被らないように状況の風景を作るかが結構、自分としては面白いです。ゲームに似ているかもしれません。

 只、例外なのが双子。双子は「本当の象徴物」と「互いの中の象徴物」があるので複雑で、衰えた私の頭では少し厄介。双子の違いを設定するのには便利だったのです。でも、書くには不便でした(溜息)


 双子が本格的に登場したエピソードで、弟が自分達を水仙に準えます。

 私としては「どれだけの容姿なら許されるの」という感覚で美形度を水仙に託した回でもありました。春を告げる黄水仙、あの華やかさにして香り高さと自分達を重ねる……並の思春期には恥ずかしくて無理です。

 それを抵抗なくでき、聞いている方もつっこむ気にならない双子。

 何もしなくてもモテますわ。特に十代。

 これ、もう少しきちんとお伝えするべきだったのだろうな、と今は思うのです。しかし、あの文章の流れでどこにそれを入れて良いか。キャラの容姿説明「いつ、どこで、どの位問題」です。

 私は読者としては容姿描写がゼロでも百二十パーセントでも読めるので、どう書けば良いか正直、加減が今一つ判りません。


 反省するなら、WEB小説。書き直せば良いのですが。

 さて、困りました。

 水仙に重ねられる美形度を私の筆で描写しろと? 姿形が整って華やか、匂い立つ色気がありながら清々しい……流石、貴族の子弟。あの遠くまで芳しい香りの雰囲気を麗しさとして描写するなんて、気が遠くなります。

 然も、双子! 描き分けないといけないじゃないですか。泣きそうです。お兄ちゃんは比較的きらきらとその雰囲気をその儘、描けそうな気がしますが、弟はハードル高い。


 王家の存続を背負って立つ王子様の遊び相手に選ばれた子達ですからね。国中から家柄、親(の人格)、経済力、頭、性格、顔を厳選された兄弟……というより元々はお兄ちゃん。普通ではない。

 私の設定では、五人位に候補を絞ったら、お兄ちゃんは双子と判り、ある思惑で双子に即決したことになっています。一応、滅茶苦茶、優秀な筈なんですよね、あの二人。まるで普通の人間のようにそこにいますが。社交界に行くと女性が群がって来ます。


 え? 何故、選考に顔か?

 宮廷は容姿大事です。男性も若さと容姿はセットで武器でしたからね。

 それと、王子の傍に顔の良い男性がいて損はないです。王太子は近付く女性がいると踏んで間違いないポジションな訳で、そういう方々を誘惑する要員、用意しない筈がないと私のような殺伐とした人間は思ってしまうのですよね。誘惑返し? お兄ちゃんは適任だと思います。


 それはさておき、ダッフォディルとナルキッソスは指せる範囲が微妙に異なります。

 弟はお兄ちゃんのことを『ダッフォディル』と言っていますが、概ねラッパ水仙、特に黄水仙と考えて良いでしょう。連合王国では水仙と言ったら、この系統。春の到来を体現する明るい花。

 ナルキッソスは学名に使われているので、それこそ和水仙まで使用され、範囲が広くなります。要するに、ナルキッソスの中から選ばれたものが、ダッフォディルみたいな感じでしょう。

 水に映ったら見分けつかない、と言う以上、同系統の筈ですが、ここに少々、差がある訳です。同じだけれども、選別されている後継者のお兄ちゃんと、そうではない弟君。

 私は圧倒的に和水仙が好きなので、こっちにおいでよ、と思います(笑)

 連合王国の一画を占めるウェールズの花がダッフォディルという関係で「尊敬」という花言葉が付与されています。これは一体、いつ頃からあったのか私は調べられませんでした。ナルキッソスはその儘、「自己愛」。


 でも、水仙には物語が沢山ありまして一筋縄では行かないのであります。

 それをここで書かないのは、これから使う可能性があるからでした(笑)

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