子供はただ、愛されるために
- ★★★ Excellent!!!
成田梓は、文通相手のミッシェルの結婚式に招待されて、かつての留学先であるカエルレア共和国へと向かう。
かつて交流した、少年ティオのことを思いますが、実際に再会した時には驚きと戸惑いが待っています。
出会ったのは八年前にも関わらず、ティオは八年前と、まったく同じ姿をしていたのです。
秘密を抱えた子供たちと国家による欺瞞と偽りの平和。
都合よく扱われてきた子供たちが奏でる、革命の物語。
そんなことをしなくてもよい世界を、切に望んでいきたいものです。
子供たちはただ、愛されるためにあると。そんな願いが込められた一作です。