子供はただ、愛されるために

成田梓は、文通相手のミッシェルの結婚式に招待されて、かつての留学先であるカエルレア共和国へと向かう。

かつて交流した、少年ティオのことを思いますが、実際に再会した時には驚きと戸惑いが待っています。

出会ったのは八年前にも関わらず、ティオは八年前と、まったく同じ姿をしていたのです。

秘密を抱えた子供たちと国家による欺瞞と偽りの平和。

都合よく扱われてきた子供たちが奏でる、革命の物語。

そんなことをしなくてもよい世界を、切に望んでいきたいものです。

子供たちはただ、愛されるためにあると。そんな願いが込められた一作です。

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