第2話  智樹なんか、大嫌い

僕は、ココ。魂が入ったくまのぬいぐるみ。

今日も崎本美優さきもとみゆが僕の世話をしてくれている。

「けっ。ガキくせー。」

「ガキで悪かったわね!」

そんな美優とけんかするのは、美優の兄、智樹ともき

「ああ、お前、いい加減そいつと遊ぶの辞めたらどうだ!」

「やめるわけありませーん。ここは大事な親友なんだから!」

「そうかよ。それより、ゲームしねえか。」

聞いているけど、決定権は美優に内容で、決定してどんどん話を進めていく。

智樹がルール説明をする。

「まず、俺は犯人役、美優が被害者役。犯人は、美優を捕まえる。それで、俺の部屋に俺を入れて、十分間逃げださないようにする。」

「いいわよ。やってやる。」

「あと、」

智樹が付け足す。

「俺が勝ったら、一か月間俺の言う事を聞け。ま、奴隷どれいってことさ。ま、ありえねえけどおめえが勝ったら,,,,一週間言うこと聞いてやるよ。」

「えっ、なんかおかしくない?」

「んじゃ、十秒数える。」

そういうと智樹は、僕をひゅっと奪うと、智樹の部屋にある段ボールに僕を入れた。

そして、ガムテで段ボールを開かないようにした。

「さーん、にーい、いーち。」

僕が捕まっていることを知らない美優は、どこかに逃げている。

狭い。

美優が作ってくれた家と比べて、断然だんぜん狭く、身動きが取れない。

まあ、昼の間は封印ふういんされているため、動けないのだが。

「それじゃー、逃走するとしますか。」

智樹は段ボールを持って、智樹の部屋に向かった。

そして、智樹は段ボールを引き出しの中に入れた。

その引き出しは、かぎ付きで、美優があけることは出来ない。

「待て、美優!」

「待てって言って待つ人がいるもんか~!」

「そうか、それよりココはどこ行った。」

「ココはここに,,,,いない!?」

「ふん。」

「あんたの仕業ね、智樹!」

「どこでしょう。」

「智樹の部屋でしょ!__あっ!」

「そう、お前はココを助けることができない。」

なんて卑怯なやつだ。

こんなやつ,,,,大っ嫌いだっ!!サイテー男めぇ!

「うううううう~~!!!」

美優は、多分悔しそうな顔をして、今にでも泣き出しそうな顔をしているのだろう。

母の崎本絵理奈さきもとえりなが帰って来たら、母が智樹を叱ってくれるのに,,,,一向に返ってくる気配がない。

母は仕事が忙しいらしいから。仕方ないのかな。そのおかげで、結構金持ち家なんだから。でも,,,,美優を助けたいよ。。。。

「ココォォォ!!!!」

美優ぅぅぅ!

僕だって、叫びたいよ。今頃智樹はニヤニヤしてんだろうな。あの最低男。


「ほら来いよ。」

「うにぃぃぃ!!」

辛抱しんぼうづええなあ。ならっ!」


うわあ!?!?いつの間にか智樹は段ボールを開けて、僕を投げたらしい。か、かなり上まで行く!怖い怖い怖い,,,,,,,,,戦うためには手段を択ばないっていうのはコイツのための言葉だな!!

ゴツンッ!

天井に当たる。いってぇ。。。

「ココ、ココ!?」

ヒュウと落下していく僕。地面に激突したら骨折ものだぞ!?

いや、骨折というよりは、わたが消えちゃうのか。

ダッッ

ガシッ

止まっ,,,,た?

美、美優だ!美優が己を犠牲にしてまで僕を助けてくれたんだ,,,,!!

「へえ、度胸どきょうあんじゃん。」

「負けた,,,,,,,,,」

「今日からおめえは俺の奴隷だ。ちなみに、ココ、テメエもだ。」












































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