この物語は、『愛』をめぐる不条理な格差に敢然と戦いを挑まんとする、一人の男の姿を描いたものである。
バレンタイン。それは、『愛』を形にするイベント。毎年の二月十四日にて、愛する気持ちをチョコに込め、秘めたる想いを発露させるものである。
そして、そこには哀しみが生まれる。愛を貰えた者が幸せを掴み、その一方で、誰からも愛を貰えなかった者が涙を呑む。
そんな愛されざる者たちの心を救わんと、一人の男が立ち上がった。毎年武道館を借り受け、「チョコ瓦」なるものを拳で割り続ける。
そこにどんな意味が? その先に何が?
意味など関係ない。未来など関係ない。ただ、そこには強い『愛』がある。人々の哀しみに共感し、それを癒し、打ち砕かんとする無償にして至上の愛。
そんな彼の姿に心を打たれ、今年も多くの男たちが集いくる。「来るな!」と言われても、「来年こそ頑張れ!」と言われても、彼らはただ、その男の姿を賞賛し、心からの感謝を抱く。
ナカナカカナ。その男の戦う姿には、ひたすら『神』が宿っていた。ひたすら『神聖』な輝きが宿っていた。
拳が砕けようが、額が割れようが、彼は戦うことをやめなかった。
その果てに込められた彼の想いは一体なんだったのか。それは、この物語を紐解くことで、あなた自身の目で見届けて欲しい。
世界を救いたい? 人々の哀しみを癒したい?
いや、違う! 実は彼の心の中には、もっともっと大きなヴィジョンが存在していた!
この物語の果てに、あなたは一体、何を見るか……!!