コーヒーのような小説

 淡々としたタッチで描かれる落ち着いた文章は読者に優しく、疲弊することなく読み切ることができる。主人公の思考を覗き見る形の構成でつづられており、特に会話は発生しない。しかし、主人公の考えが変化していく過程でいくつかの読者に対する裏切りのようなものもあり、読んでいて飽きない内容だった。夜半にコーヒーを飲みながら読むような文章を求めている方にお勧めの物語である。