Étoile d’ombre

星を編んだドレスの裾

静けさを連れて舞い降りる

琥珀の月が

優しく笑うの

「誰にも触れさせないで」

って


この空気の重さも

香りも

全部

私のもの

蝶だけが知る

秘密の孤独

夜の中で

一番冷たいのは

きっと——私


さぁ

ひざまずいて

この微笑えがお

称えて

名前も偽りも

私の戦闘服ドレス

命を賭しても

届かない場所に

私は咲くの

触れられない

“高嶺の選定えらび



誰がくれたのか

分からない招待状挑戦状

その先で

視線が群れている

でも

この瞳の奥には

誰も

映らないの


鐘の音が

響くたびに

またひとつ

鍵が

増えてく

愛されたいわけじゃない

ただ

この孤高を壊されたく

ないのよ


さぁ

祈りなさい

この輪舞ロンドのなかで

咲き誇る私を

見上げて

魔法よりも強く

美しく

触れてごらんなさい

幻想ごと

砕けるから



終わりなんて

誰にも読めない

この舞踏ステップの先に

ある未来さえ



ねぇ

この檻の中で

輝く私が

あなたの夜を

狂わせてく


願ってほしいの

星になる前に

この花が消えない様に

“永遠に綺麗”って

伝えて




____________________


2025/04/12

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る