第12話

私は少しムッとして、





「貴方こそ大丈夫なんですか?寒いですよ?」


「僕?……うん、この雪が止んだら、行くよ」






青年はそう言って、空を見上げた


その唇に微笑を浮かべ、嬉しそうに雪を眺めて。



そんな彼の様子を見て、





「雪が好きなんですか?」





と、思わず聞いてしまった。


すると青年は、流し目で私を見て、







「好き、かな。君は?」


「……好き、だと思う」


「ははっ、なにそれ」





面白そうに笑った。

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