最終章:「ののりとさほ vs 世界の運命!」
第一節:「最後の時空旅行」
「……ここ、どこ?」
ののりが目を開けると、目の前には真っ白な空間が広がっていた。
「お姉ちゃん、なんかいつもと違う!」
さほもキョロキョロしながら、不思議そうに辺りを見回している。
「もしかして……ここは時空の中心!?」
そう、ののりとさほはこれまでの戦いを経て、歴史のすべてが交差する場所――
**「時空の狭間」**に辿り着いていたのだ。
すると、目の前に一人の人物が現れた。
「よくぞここまで来たな……時空を超えし者よ」
「えっ……あなたは?」
そこにいたのは、真っ白なローブをまとった**「時空の管理者」**だった。
「お前たちが旅したことで、歴史は変わり、修復された……だが、最後に一つだけ試練が残っている」
「試練……?」
管理者はののりを見つめながら言った。
「それは、“お前たちが本当に元の時代へ戻るべきか”という選択だ」
第二節:「ののりとさほの選択」
「えっ!? どういうこと!?」
ののりは驚いて、管理者を見つめた。
「お前たちは、この旅で多くの時代を救ってきた。しかし、もし元の時代に戻るならば、お前たちの存在した痕跡はこの時空から完全に消えることになる」
「ええええ!? そんなの嫌だ!」
さほが慌てて叫んだ。
「でも、もしここに残るならば、お前たちは時空の管理者の後継者となり、これからも歴史を見守る存在となる」
ののりはハッとした。
「つまり……私たちが、未来や過去にずっと関わり続けるってこと?」
「そうだ。お前たちはこの旅で多くの者と出会い、絆を作ってきた。それらを捨て、元の時代へ戻るか……それとも、永遠に時空を見守る存在となるか……選ぶのだ」
第三節:「過去の仲間たちからの声」
その時――
「ののり! さほ!」
「えっ……?」
どこからともなく、懐かしい声が響いてきた。
「戦国時代で一緒に戦った私たちを忘れないでね!」(織田信長・豊臣秀吉・徳川家康)
「忍者軍団のことも、思い出してくれ!」(影丸)
「恐竜王国の平和は、お前たちのおかげだ!」(ドレイク王)
「江戸の未来を救ってくれて、本当に感謝するぞ!」(徳川家光)
歴史のすべての時代から、ののりとさほを支えた仲間たちの声が届いてきた。
「……みんな……」
ののりの目から涙がこぼれそうになった。
「これだけたくさんの人と出会えたのに、全部消えちゃうの?」
「お姉ちゃん……どうするの?」
さほが静かに尋ねた。
第四節:「最後の決断」
ののりは、しばらく考えていた。
(元の時代に戻れば、家族や友達とまた会える……)
(でも、ここに残れば、未来や過去の仲間たちをずっと守ることができる……)
「……決めた!」
ののりは強く拳を握りしめた。
「私たちは――元の時代に戻る!!」
「えっ!? いいの?」
さほが驚いた顔をする。
「うん! みんなと一緒に過ごした時間は消えないし、また何かあったら、私たちが時空を超えて助けに行けばいい!」
「そっか!」
ののりの決断を聞いた管理者は静かに頷いた。
「……そうか。それがお前たちの選択なのだな」
「はい!」
「では……元の時代へ送り返そう!」
管理者が手をかざすと、ののりとさほの周りに眩しい光が包み込んだ。
「さよなら、みんな! ありがとう!!」
「おなら、する!!!」
ブオオオオオオオオオオオ!!!!
最後のおならの音が時空に響き渡り、ののりとさほは光の中へと消えていった――。
エピローグ:「帰還」
「……ん?」
ののりが目を開けると、そこは自分の家のリビングだった。
「……お姉ちゃん! 帰ってきた!!!」
さほが飛び跳ねて喜ぶ。
「ホントだ! 夢じゃなかったんだね!」
すると、母のみみかが寝転がりながらのんびり言った。
「ののりー、さほー、ごはんよー」
「えっ……ママ、なんで普通なの?」
ののりは驚いた。
(こんな大冒険をしてきたのに、ママはいつもと変わらない!?)
「おにぎりある?」
「あるわよ~」
「やったー!」
さほは満面の笑みでおにぎりをほおばった。
ののりはふと窓の外を見上げた。
(戦国時代のことも、恐竜王国のことも、江戸時代のことも……全部、本当にあったんだよね)
夜空には、どこか懐かしい星が輝いていた。
「また何かあったら、私たちが助けに行くよ!」
ののりとさほの時空を超えた大冒険は、一旦ここで幕を閉じる――。
(完)
おまけ:「続編の予感?」
次の日、ののりが学校に行くと、クラスの友達が騒いでいた。
「ののり! 聞いた!? なんか最近、町に黒い甲冑の侍が現れたんだって!!」
「えええええええ!? また時空の乱れ!?」
ののりとさほの冒険は、まだ終わらないのかもしれない……!?
おわり……?
タイムトラベラー 〜ののり・さほの時空大乱闘〜 coffee+ @ninniku1241214
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