第8話 ご褒美は何?

爺さんの車に乗って30分くらいで着いたのは…

「なに、これ?」

「これは私の別荘だよ」

「別荘…?」

雪奈がお金持ちだということを改めて感じる。


「じゃあ入りましょ。あ、家族には私から連絡してあるから安心して。夜中になるって」

「夜中…?そんな時間まで今から何をするんだ?」

「私と過ごす」

「え?」

「だから私とのんびりする。明日は土曜日だし部活もお互いないでしょ?」

「え?爺さんは?」

「帰ります」

「監視は!?俺が何かやらかしたらどうするんだよ!?」

「何かやらかすんですか…?」

と細い目で睨みつけられる。

「そんなことするつもりはない、よ?」

「なら安心です。ではごゆっくり」

颯爽と車を走らせて消えていった。


「早速中に入りましょ」

「雪奈の別荘はいくつあるんだ…?」

「確か3だったはず。家族共用ならプラス2ってところかな」

「すごいな」


別荘の中はやっぱり広かった。屋敷よりは広くはないけど自分の家と比べると2、3倍広い。


「中学校入りたての時にもこの別荘に呼んだことがあるんだけど覚えてる?」

「うーん、ちょっとだけ」

「その時に私の料理を食べたいって言われたから今日は作ってあげる」

「本当に!?めちゃくちゃ嬉しい!」

中学校の頃の記憶があまりないのは申し訳ないと思いながら雪奈の料理は初めてだからワクワクする。


「まだご飯食べる時間じゃないから私とゲームしよ?」

ということでするゲームを決める。

この世界のゲームは何故か前世でも聞き馴染みのあるゲームが多いので違和感が少しあった。


「これかな」

俺が取り出したのはすごろく形式で日本を一周するゲームと格闘ゲームだ。


時間を潰す目的で始めたゲームだけど段々熱中するようになった。

何故なら…

「そんなアイテム持ってたのかよ…え!?6マスも進むの!?」

雪奈がめちゃくちゃ強いのを思い出した。

小学校から一度も本気の雪奈に勝てたことがない。


普通、彼氏側が上手いのを彼女と楽しむために敢えて手加減したりするはずじゃないの!?


日本一周のゲームでは大差をつけたままゴールされ格闘ゲームでは…

「なんだよそのコンボ!勝てるわけないよ!」

「手加減した方がいい?」

「しなくていい!全力できて!」


案の定ボコボコにされた。


「無理だ〜勝てない」

「もうこんな時間。急いで夜ご飯作るね」

「お願いします」

雪奈は料理する体力まであるのか。俺にはそんな力が残ってはない。


遠目で雪奈を眺めているとやっぱりエプロン姿も似合う。既視感があったのはエプロン+ポニーテール姿はラノベの表紙にもなっていた気がするからだ。

推しが彼女だとこういうのも見れるから最高過ぎる。無論、一生推し活する。


見つめながらそんなことをずっと考えていると

「どうかした?」

「い、いや?」

思わず顔を逸らした。気持ち悪く思われていませんように。


すると、雪奈の方から炎が出た。

「うわぁ」

「雪奈!」

「ごめんごめん、ラム酒入れただけだから」

料理人みたいなことしてできたステーキはいい匂いだった。


「いただきます」

「どうぞ。いっぱい作ったからたくさん食べてね」

「美味しい〜」

味も料理人が作るレベルだ。もうこれからはシェフと呼ぼう。

「海人に食べさせるのは調理実習以来だったから心配だったけど良かった」

どうやら小学校の時の調理実習で食べたらしい。

「めちゃくちゃ美味しいよ。毎日朝昼晩食べたいくらい」

「そんなに?嬉しいこと言ってくれるな〜」

と何故か頭を撫でられる。

悪い気はしない。むしろ良い。


「というか何でわざわざ別荘まで来たの?雪奈の屋敷でもゲームとか料理はできるんじゃあ…」

「ここには露天風呂があるから」

一瞬思考が止まった。

「露天風呂…?」

「そう。露天風呂」

「ということは?」

「私と一緒に入る」

「ワタシトイッショニハイル……え?」


《ということで次回はお風呂回です!その前か後に簡単なキャラ紹介も作ったので投稿します。お楽しみに(*^^*)》









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