第3話
「はっ!ここは!?」
起きると俺は見知らぬ殺風景な部屋の毛布の上にいた。あたりを見回すと、白衣を着た真面目そうな青年がいた。
「やっと起きたようだね。ここは前線から少し離れた野戦病院だ。君は肩に矢を食
らって気絶し、護衛の兵士に連れられてここへ来た。ほれ、食事だ。」
青年は黒いパンの切れ端を差し出した。
「悪いね。こんなものしか用意できなくて。今前線は食糧不足なんだ。医者が言うのもなんだが、病人に分け与えることのできる食料なんてほとんどないんだ。」
「いえいえ、こんな物でもありがたいです。ところで、あなたは誰なんですか?」
「私か?私はドミニク・ナイチンゲール。この野戦病院の院長だ。」
そこまで聞いたところで、俺はあることに気が付いた。
「ドミニクさん、俺は肩に矢を食らったといっていましたが、穴どころか傷もないんですが、なぜなんですか?」
「決まっているじゃないか、魔法だよ。これでも、軍ではかなりの腕利きと言われてるんだよ。」
また魔法かと思った。つくづく現代技術では太刀打ちできない。
「さて、君はこれからどうするつもりだ?」
「とりあえず内地に戻って、王様にこれからの方針を伝えるつもりです。」
「そうか、それでは今後は会う機会はなさそうだな。君の健闘を祈る。」
「こちらこそ、けがを治していただいて、ありがとうございました。」
俺はそういうとドミニクに軽く会釈をして、野戦病院を後にしたのであった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます