第4話

俺はドミニクの野戦病院を後にして王都へと向かい王に謁見する許可を得た。


王宮にて


「王様、私は前線を視察し、前線の兵士たちの実力を見ました。」


あまり自分を卑下すると見下されることもあるが、今は現実をありのままに伝えるのが得策だろう。


「ほう、それで、どうじゃった?」


「端的に申し上げますと、私は身体能力が低く、戦闘に向いておらず、また、スキルを使いこなしても魔法や剣のほうが強いということがわかりました。」


周りの側近の連中からの目が痛い。まあ、せっかく召喚した奴が役立たずだったなんてことになったら、そうなるよな。


「なるほど、それで、これからどうするつもりじゃ?いくらこちらの都合で召喚した貴様といえど、無駄飯喰らいを置いておくわけにはいかんぞ?」


「私は、前線にて一つ気づいたことがあります。それは、前線の食糧不足です。戦いに向いていない私は、それを改善することで前線の人たちを支援しようと思いました。」


「なるほど、貴様の具申は分かった。確かに、前線では食糧が不足している。しか

し、貴様一人で食糧問題が解決できるのか?」


「お任せください。確かに私一人ではどうにもできないと思っても仕方ありません。ですが、私はあらゆる現代技術の知識を持っています。それを使えば、実現は可能です。」


「なるほど...分かった。前線からの撤退、並びに農業を許可する。ところで、農業には土地が必要だが、どのくらい必要なのだ?」


割とあっさり許可された。まあ、それだけ食糧が不足しているのだろう。


「そうですね...そのうちは王宮並みの広さの土地でやりたいですが、実績がないと無理でしょう。ひとまずあの尖塔くらいの広さの土地が欲しいです。」


あの尖塔が大体10ヘクタールくらいだな。一人でやるのはあれが限界だろう。


「わかった。大臣、すぐに手配しろ。」


「仰せのままに。」


こうして、俺の農業生活はスタートしたのであった。

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