「私のティンティンが、どうにかなっちゃうっ!!」
これは、そんな少女の絶叫から始まる物語。
惑星マサクーンの中にあるアゲパン大陸。
額に生えた「ティン」と呼ばれる特別な角が人の価値を決定するティン王国は、このアゲパン大陸に存在します。
そこに住む人々が織りなす人間模様が、心温まる感動と予想外の笑いをもたらしてくれます。
史上最大のティンを持つ王子デッカ・ティンと、彼に勝るとも劣らない巨大なティンティンを持つ辺境伯令嬢リザベル・ティムル。
運命的な絆で結ばれ、互いを深く思いやるふたり。
リザベルのデッカへの一途な愛情は時に独占欲として表れ、周囲を巻き込む騒動へと発展することもありますが、根底にあるのは純粋な想い。
デッカもまた、そんなリザベルの感情を受け止め、彼女の望みに応えようと奮闘します。
統治者としての責任を胸に王国の問題に真摯に向き合うデッカの姿には、彼の内なる葛藤と民を思う心の深さがあります。
幼馴染のブラリオ・ツィンコとの固い友情や、エイジ・トゥノ教授のティンポウ学講義で起こる奇想天外な出来事など、脇を固める個性豊かなキャラクターたちも、物語にさらなる彩りを与えます。
国王ムケイ・ティンや騎士のオッタマン・ゲイツといった面々が、それぞれの立場で真剣に物語を動かす様子はこの世界ならではの魅力に満ち、不覚ながらも笑いを誘います。
常識を覆す設定と、登場人物たちの豊かな感情表現が絶妙に融合した物語。
人と人との絆、そして困難に立ち向かう勇気が描かれていて、読み終えた後には不思議と心が温かくなるような読後感が残ります。
この独特な世界に足を踏み入れれば、きっとあなたもその魅力の虜になるでしょう。
ぜひおすすめしたい作品です。
例えるなら、深夜テンションで書かれたカオスな日報をプロの筆致で整えたかのような作品。
特筆すべきは、冒頭からぶっ飛ばす過剰なメタファーと、あまりにもあまりにもあまりにもギリギリすぎるワードチョイス(※ほとんどアウト)。
ここまで行き過ぎていると、笑いもあるが、一種の文学的衝撃すらある。
また、意外に(失礼)物語の軸もしっかりしており、簡潔に言うと、少年少女の出会い⇒禁断の力による救済劇へと展開していく、むしろ王道的ボーイミーツガールと言える。
笑いと困惑、ちょっぴり切なさ、そして圧倒的バカ!
全部詰め込んで読者の注目をかっさらう、異世界xxx物語、是非ご一読ください!