第22話 青きブルーマント

――闘技場(バトル開始!)

――ミリの気持ち


 アオヤナギーが変身してブルーイカリング?


 私には全然、分からないけれど、とにかく分かったのは、おじさんの、

「ウハハハハハッ!ウハハハハハ……」


 変な笑い声が止まらないということ!

 ひぃ……!


「バトルッ!す、スタートッ!ファイ!!」


 あぁ、アビス様まで動揺している!?おいたわしや!


「うがうーー!」

 な、なんだ!ダンシングオークさん!いきなり突撃!?


 お、おじさんは……あれ?避けていない。

「うむ……、それ、良い棍棒じゃあないか……どうだ?私は、私の身体の頑強さを証明したいのだ……打って来い!」


 アビス様もびっくり!

「な、なんとブルーイカリング!余裕の挑発だぁ!」


 余裕の挑発!?


「ぶぁ?」


 あ!突撃を止めた!?対戦相手のダンシングオークも変な挑発に困っているよ……ある意味効果有り?


「ぶるぁ!!」


 ダンシングオークが棍棒を振りかぶって!?おじさんのお腹を強打した!?


 「おうおうおう……いいじゃないか!なかなか良い攻撃だ!」


 な、何?効いていないの?

 あのおじさん、マスクをかぶってから、たしかに雰囲気が違う……でも……、


「ウハハハハハ!」

 この変な笑い声は一体何!?


「聞いたことがある、あれは悪魔の笑い声だよ……きっと」

「知っているのか!リムちゃん」


「うん、これも闘技場のご意見番からね……」


「……本当に?」

「ごめん、ウソ」


「良い攻撃だったが、私には及ばないな……ウハハ、では、本物の攻撃というものを教えてあげよう!」

 そのとき!突撃、おじさんが叫んだ!

「ブルーマント!ゴーッ!」


 すると、マスクの後ろ側から、


 バッ!


 と、青いマントが飛び出した!

「 ウハハハハハ!これぞ我が疾風のマント!青きブルーマントだッ!」


 青きブルーマント……どんだけ青いんだ……。


「ブルーマントを装着したこの私は、跳躍力が跳ね上がるのだッ!とぅぉーー!!」


 ジャンプしたぁ!?


「ライァァーイジングゥゥイカァァリングゥゥキィッーークゥゥーー!」


 キックがダンシングオークさんの顔面に命中した!?なんだか、伸ばし過ぎて技の名前が分からなかったけれどなんだかすごそう!


 ダンシングオークさんも、かなりのダメージを喰らったはず!


「 ぶぁ?」


 ……あれ?ダンシングオークさん、ポカンとしている……あれ?もしかして、キック効いていない。


 おじさんは……

「ウハハ!君!ムリは良くないぞ!ガマンしなくていい!大ダメージをうけたはずだぞ!」 


「 ぶぁ?」


「ウハハ…………とぉっ!!」


 ズサッ!


 ここでなぜか、おじさんは突然、


 斜め前の方向へ前転をした。

 会場全体が一斉に『?』となった。


「 ぶるあああーー!!」

 その謎の動きにダンシングオークさん、ついにキレた。




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