新聞紙

鉱山都市スーティでは、新聞紙は大きく二つに分類されます。


一つは貴族新聞

もう一つは大衆新聞です。



 貴族新聞はその名の通り、上層階に住まうお貴族が読む新聞ですね。

 時事・経済・他国の情勢など堅苦しいものがワンサカ載っています。

 上流階級は『他国から鉱山都市を守るための義務』があるため、結構真剣に読んでいるんですよ。



 一方大衆新聞は、

 独立した政治的意見などではなく、犯罪・スキャンダル・恋愛・スポーツなどに関する記事が多いですね。

 近年爆速で普及されてきています。

 レイアウトにも変化をつけ、絵の導入をしたのも大衆新聞がはじまりでした。

 

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 執事はいつの間にか新聞を手にしていたようだった。マーガレット嬢は執事に差し出された新聞紙を広げ、それが大衆新聞とわかって眉を上げた。


 「下層階が読む下卑げびた新聞じゃないの、これが一体何だというの」



第三章 華麗なるシュタイン家(1/9)より抜粋

https://kakuyomu.jp/works/16818093090449348304/episodes/16818093090655192004

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いろ〜んな新聞社があります!

大体はゴシップ・犯罪や事件・地域ネタなんかの、

中層・下層階に住む人が娯楽で読むものです。


『新聞は回し読みするもの』という暗黙の了解があるので、

喫茶店やパブ、蒸気機関車の座席に普通に置いていったりします。汚いぜ!




デイリー・アイ社は下層中産階級者をターゲットにし、『事務員に最適な職場とは?』『忙しい人のための人気発明品』などのコラムを充実。


スニーキー社は読者からの質問——『すぐ買って捨てる発明品、どう活用する?』や、『また出た!妖精事件』など、実生活に役立たないけど、興味のそそられる話題に事欠かないです。またちょっとした数字ゲームを掲載して賞金を当てる物もありますね。



さて、『はじまりのユートピア』に出てくる主要人物、イッツェルが勤める

マイクロスコップ社。


めっちゃミニのスコップの看板が目印。マイクロスコープならぬ、マイクロ・スコップ。

モトはMicroscope。

事件について具体的な取材が得意とされているいけれど、大局的な見方については今一つで、どうも思想が偏りがち。


マイクロスコップ社はゴシップ・犯罪を主に取り扱い、その過激さで読者を集めている。犯罪者との対談など思い切ったことをしがちですね。

なかなか人気のある新聞です。


ところで、鉱山都市に住むスーティ人。

大の噂好きのくせして、新聞記者のことは見下しがちです。

「こんなゴシップ書くなんて信じらんないよネーネー(*´・д・)(・д・`*)ネー」

しかし、新聞記者は実は、新聞記者養成学校を卒業しなければいけないのです。つまりはかなりのエリート。


イッツェルは、新聞社では珍しい女の子でありながら、エリート・高給取り・出世株という敏腕っぷり!


しかし、そんな激しい競争社会にいるからこその苦悩もあるんですが……本編で詳細に明らかにことはありませんでした。傷跡のようなものは見えるのですが。

もし続編があれば、語られるかもしれませんね。


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