第13話:ローンウィルからの帰還

 隠し道を戻り、礼拝堂を抜けて外に出た。

 空は相変わらず、陰鬱な黄金の輝きを大地に落としている。照らすにしても生者はアルトだけで、後は膾にされた骸ばかりだったが。

 何とか死体を凝視しない様に努めていると、近くに動く人影が見えた。


―あれって、パスカルさん?


『あ、本当だ』


 見慣れて来た後ろ姿に、アルトは呼びかけながら近付く。


「おーい、パスカル殿」


「んむ? おぉ、アルト殿!」


 此方に気付いた彼は、半分程が亡者になった顔をにこやかに緩ませた。


「無事で何よりだ! …ふむ、その様子だと事態は良い方向へと収束したようだな」


「えぇ。お陰様で、マルガレーテ殿に寄生していた人の澱を斃せました」


 アルトが頷くと、パスカルは少しだけ悲しそうな顔になる。


「あぁ…それは、良かった」


「…申し訳無い、彼女を元に戻せるのならそうしたかったのですが。私の、力不足です」


「む、いやいや! …寄生された時点で、既に手遅れなのだ。安らかな眠りを彼女に齎してくれた事に、安心しているとも」


「そう、ですかね…?」


 不安そうなアルトにああそうとも、とパスカルは力強く首肯する。次いで自身の胸元に手を当て、惚れ惚れする程の綺麗なお辞儀をして見せた。


「有難う。生前の彼女を知る者の1人として、貴殿に心からの感謝を」


「…はい。此方こそ、有難うございました。貴方が武器と燃やす道具を集めてくれたからこそ、私は人の澱に勝てました」


 ならばお互い様か、と2人は笑い合う。陰惨な周囲の光景に似合わない、何とも穏やかな雰囲気であった。


「そう言えば、何故此方に? てっきり王城へそのまま向かうものかと…」


「あぁいえ、その…」


 下がり眉になったアルトが、祭司長ヘレナとのやり取りを簡潔に述べる。

 全て聴き終えたパスカルは、ははぁ〜と得心して難しい顔をした。


「むぅ…。つまり今はまだ進んではならないと、帰されてしまったのか」


「はい。まぁ力不足故の門前払いですね…仕方ありません」


 一旦祭祀場に戻ります、と青年は苦笑する。


「そうか…では暫しの別れだな。吾輩は仲間の弔いも兼ねて、ここに留まっておこう」


「お世話になりました、パスカル殿。…その、お手伝い、しましょうか? 墓を掘るぐらいなら…」


「いやいや、構わず旅を続けなさい。吾輩は暇だが、貴殿には使命があるだろう? …その代わり、次に来た時はまた店を贔屓にしてくれないか」


「それは…ふふ、分かりました。ソールをたんまり貯めておきますね」


「あぁ、楽しみにしておくよ。また会おう、熾火の巡礼殿!」


「えぇ、また会いましょう」


 土に塗れた手をぶんぶんと振るパスカルに別れを告げ、アルトは片膝を付いて篝火に触れる。

 馴染んできた感覚が訪れ――…視界が無事に晴れると、あの灰色の祭祀場の篝火の前に立っていた。

 常に太陽が出ている為に時間が全く計れないが、体感的にはここを出て結構経っている気がする。


―何だか懐かしい気分になるなぁ。


『そうかも…あ、火防女殿』


 アルトが見た方向に、金髪のちんまりとした姿が在る。両目を蝋で塞がれた彼女は、青年の足音に気付き立ち上がった。


「熾火の英雄様、お帰りなさいませ」


「あ…え、えぇと、只今戻り…ました」


 慌てて会釈するアルトに対し、火防女は微笑んで優雅にお辞儀する。視えているかの様に方向も完璧だった。


「ただ、その…申し訳無いのですが、か、芳しい成果は、え、得られていなくて」


 出立してからそこそこ時間が経過した為か、この優しい青年は再び人見知りが発動してしまったらしい。目的の物を持ち帰れなかった後ろめたさもあるのか、赤面しつつ会話がかなりしどろもどろになってしまっていた。

 近くで最初の遠征を見届けていた身からすれば、彼は相当頑張っていたと思うのだが…火防女達からすれば落胆する報告になるのだろうか。


「…? いえ、貴方が無事に戻って来た事が何よりの成果です」


「えっ…えぇと、そう、でしょう、か…」


 困惑するアルトに火守女は頷く。


「はい、巡礼様が無事にご帰還される事が大切なのです。何より、貴方は大量のソールを抱えていらっしゃいますから…試練を幾つか超えていらしたのでしょう?」


「その…超えては、来ました」


 肯定する青年に、彼女は再び柔らかな笑みを浮かべる。


「そのお持ち頂いたソールを、貴方の力といたしましょう。あぁ、それとも何か他の物に使われますか?」


「い、いえ。…お願い、します」


 おずおずと跪いたアルトへ、火守女が手を伸ばす。柔らかな光が青年の青灰色の髪へと落ちて行く。

 少し経ってから、彼女はその手を戻した。


「終わりました。…貴方の次の旅路が、良きものとなりますように」


「あ、有難う、御座います…」


 光が降り注いだ部分を撫でつつ、アルトも立ち上がる。


「その、火守女殿。少し、お聞きして良いでしょうか?」


「はい。何なりと」


 首を傾げる彼女に、青年も困った様に首を傾げる。


「ローンウィルの祭司長殿には会えたのですが…。他の薪を集めてから、また来て欲しいと言われまして…何処を巡るべきか、ご存じですか?」


「そう、なのですか…。すみません、私はここに留まって長く、ロンブラントのそれぞれの国勢を知り得ないのです」


「うーん、分かりました…有難うございます。他の方にも訊いてみます」


 お役に立てず申し訳ありませんと深々と頭を下げる火守女に慌てつつ、そこから離れた。


―何と言うか、寛容って感じ…?


『そう…だね。

てっきり怒られるかと思ったけど』


 同じ位置に座って動かなくなった火守女を、アルトと共に遠目に眺める。


―滅びかけている割には、悠長なんだなぁ。その方が腰を据えやすいけれども。


『…多分、滅ぶと言っても小人の寿命より遥か先の話なんじゃないかな』


 成程。相当先だけれど、滅びからは逃れられないから、彼等は熾火の巡礼と言う救世主を求めているのか。


―ふぅん、そう言う事かもねぇ…あ、ギャラハーさんとこに行くのかい。


 彼が鍛冶師が居る方向に歩きながら腰に佩いている直剣を確認しているのを見て、そう尋ねる。


『うん。そうなんだけど…灰読みの侍女殿に情報を聞いてみた…いんだ…でも』


 胸に手を当てて深呼吸している事に気付き、顔を覗き込んだ。


―まだ、慣れないかい? …大丈夫だよ、皆君の事を外見だけで判断したりはしないさ。


『そう、だね。うん、そうだ。頑張るよ』


 視線を合わせようとしてくれているのか、頭上を見て困った様に笑いかけてくれている。

 そんな優しい青年の横顔を、『私』はただ見つめる事しか出来なかった。


「灰読みの――」


「新しき遺灰の匂いがしますな」


「うわ」


 灰読みの侍女が座る椅子に近付き、一呼吸おいて話し掛けたアルトは唐突に顔を上げた彼女に驚かされた様子である。『私』も驚いた。

 人形の如くぴくりともしなかったのに、唐突に動いたら誰だってビビる。


「あ、ええと、す、すいません」


 気持ちを落ち着かせる様に胸元に手を当てているアルトに気付かないまま、老婆は笑っている。


「熾火の巡礼殿、戻られましたか。…新しい遺灰をお持ちですな?」


「遺灰…ですか? えーと、あぁ…彼女の遺灰かな」


 ごそごそとポーチから瓶に入った遺灰を取り出す。


―マルガレーテの遺灰?


 私からの問い掛けに頷き、老婆と同じ目線になる為にアルトは中腰になった。


「侍女殿。遺灰とは、こちらでしょうか」


 目の前の小瓶に顔を近付け、侍女は匂いを嗅いでいる。そして、そうだと言うように首肯した。


「えぇえぇ、これですねぇ。しかし、懐かしい気配も致しますな」


「それは…――これは、先代の巡礼であるマルガレーテ殿の、遺灰…なのです」


 言い難そうにアルトがそう告げる。老婆はそれを聞き、暫し沈黙して深く溜息を吐いた。


「…あぁ、そうなのですな。戻られぬ故にどこかで朽ちてしまったのは察しておりましたが…、まさか、ローンウィルに留まっておられたとは」


「人の澱に寄生されていたのを、斃しました」


 事の顛末を青年は侍女に話す。


「……」


 黙ったまま全てを聞き終えると、老婆はアルトから渡されたマルガレーテの遺灰が入った小瓶を優しく撫でた。


「アルト様、感謝致します。彼女をここに戻して頂いて」


「いえ。マルガレーテ殿を、覚えておいでなのですね」


「あの方にもロンブラントの神話や、遺灰のお話をお聞かせしました故」


 何処か清廉な御方でしたねぇ、と侍女は呟く。

 と、ふと何かを思い出したのか顔をアルトの方角に向けた。


「…アルト様、彼女の他には誰も居られませんでしたか?」


「他に、ですか。戦ったのは彼女1人で…あ、いえ」


 青年は背中に背負った荷物から、あの時に拾った短剣を取り出した。それを慎重に老婆の目の前に持って来る。


「その、彼女が居た礼拝堂の奥に、女性の遺体が有りました。この短剣を持っていたのですが…恐らくは、自決してしまったのかな、と」


 老婆が怪我をしない様に、指先を誘導して短剣の柄に触れさせる。

 触れた侍女は、一瞬動かなくなるとまた1つため息を吐いた。


「…これは、マルガレーテ様の付き人になった、不死の方の物ですな」


「付き人…ですか」


 アルトが首を傾げる。私も彼の頭上で疑問符を浮かべた。

 付き人とは、そのまま巡礼の旅を補佐する同行者と言う意味だろうか。


「この短剣は、契りと解放の儀式剣です。不死となった者は、この短剣を用いる事で1人を任意で不死に出来るのですな」


「そんな事が可能なのですか…」


 己の不死と結びつけるそうです、と侍女は告げる。


「不死の付き人となる者は、その契約主の不死性に縛られる…と聞いております。儂も余り仔細は知りませぬが…」


 作り手に尋ねるのが一番ですのう、と柄から手を離した老婆が手元の小瓶を優しく撫でる。

 短剣をしまいつつ、青年はその柔らかな手付きを眺めていた。

 皺だらけの指先は、何処か哀悼を感じさせる。

 正気を失う前のマルガレーテを我々は知らないが、侍女にとっては何らかの感情を抱く相手だったのかもしれない。


「作り手ですか。ひょっとして、ギャラハー殿が…」


「あぁいえ、彼ではありませぬ。巡礼先の土地の1つに、鍛冶と鉱石の小国がありましてな、その王が作成者で御座います」


 カリブルという小国です、と彼女は告げた。


「ローンウィル王家が興る前に創られた、聖者の眠る都ドルミナの属国になりますな」


「1つ前、ですか。となると隣の石碑が、その土地ですかね」


 えぇそうです、と言った老婆はさてとと小瓶を持ち上げた。


「あい済みませぬ、本題に戻りましょうか。巡礼様、この遺灰の物語の一片を読み解きますが…宜しいですか?」


「読み解く…えぇと、どうすれば良いのでしょうか」


 私にもさっぱり分からない。

 困惑している青年に対し、老婆は小瓶を差し出す。


「瓶にお触れ下さい、それだけで構いませぬ」


「わ、分かりました…いきます」


 未知の体験に、息を呑んだアルトが瓶に指先を恐る恐る触れさせる。

 瓶の中身を注視していた私は、触れた際に瓶の中の遺灰が渦を巻くのが一瞬だけ見えた。

 次の瞬間。


―わ。


 引きずり込まれるような妙な感覚と共に、視界がぐるりと灰色に混ざる。

 混ざった後にすぐに色彩を取り戻したものの――…それは何処か褪せていた。

 まるで、誰かの回想を観ているかの様な、そんな感覚。


『これは…マルガレーテ殿の、視界?』


 アルトが呟く。彼も同じ景色を見ているのだろうか。

 それは、何処かの森の中を進む誰かの記憶だった。視点の主は、恐らくマルガレーテなのだろう。

 ふと、前方に人影が躍り出る。修道女の様な恰好の女性である。栗色の髪に、ふっくらとした頬の可愛らしい顔立ち。

 何だかその衣装に見覚えがある。何処だっただろうかと記憶を辿っていたが、私が思い出すより先にアルトが正解を述べた。


『…短剣の持ち主かな』


 …ああ、そうか。この栗色の髪の女性は、マルガレーテの付き人だった女性なのか。

 彼女が翡翠の瞳で優しく微笑み、手を差し伸べる。視線が少し揺れ動き、暫しの戸惑いの後に視点の主はその手を取った。

 そのまま、楽しそうに道を歩いて行く。

 場面が切り替わる。

 白亜の国だった。荘厳な城が遠くに佇んでいる。


―あ、これ…ローンウィルだ。


 恐らくはローンウィルなのだろうが…私達が来た時よりも遥かに国は真っ当な形を保っていた為、一目では気付けなかった。城砦も崩れておらず、城下町に並ぶ家々も廃墟感が無い。

 マルガレーテは遠くの城の尖塔を眺めていたが、呼ばれたのか視線を横に向ける。

 付き人の女性が、心配そうな顔でマルガレーテを見つめていた。

 その頬に手甲の付いた指先が触れる。何かを告げたのか、不安そうな付き人の表情は段々泣き笑いの顔に変化していく。

 頬に触れた手に自らの手を重ね、彼女は満ち足りた様に目を閉じる。一筋だけ、涙が伝った。

 場面が切り替わる。

 この場所には見覚えが無い。石造りの床を見つめながら、彼女はふらふらと歩いている。足許が覚束無い様子である。

 手元を見ると枷が嵌められていた。緩慢な動作で顔を上げたマルガレーテは、前方を歩く兵士の背中を見る。

 兵士はローンウィル所属なのだろう、パスカルの付けていた鎧と意匠が似ていた。

 場面が切り替わる。

 あの大聖堂の天井が見える。

 暫く天井を見て佇んでいたマルガレーテは、視線を下に戻して壁に凭れて項垂れる人影に気付いた。

 それは付き人だった、足を縺れさせながら彼女へと駆け寄る。

 肩を揺すりながら忙しなく彼女の状態を確認していたマルガレーテは、胸元の血と手元の短剣を見てその行為を止める。

 長い長い硬直。それから、震える手で彼女の顔を上に向かせた。

 力なく閉じられた瞳、乾いた涙の跡。唇から僅かに零れた赤。その色は乾ききらずまだ新しい。

 この残酷さに未だ慣れない私でも判る――付き人は、死んでいた。自分で胸を突き刺して。

 場面が切り替わる。

 付き人の遺体の前で、マルガレーテが力なく俯いている。

 やがて、ふと付き人の遺体がもぞりと動いた。

 それに気付き、視線が上がる。

 希望が見えたかと、思ったのだが。

 付き人の下半身、スカート状の中から何かが這い出て来た。

 黒い粘性の輝きを宿した、蛭に近しい不定形な異形。

 人の澱だった。私達が確認した最期の姿よりも遥かに小さく、生まれたての赤子に近いサイズである。

 只人でさえ、踏みつけたらいとも簡単に殺せるぐらいの。

 …が、這いずりながら近付いて来るそれを――マルガレーテは微動だにせず見詰めていた。

 と、視界が一気に遠ざかる。早回しの様な、視界をぐちゃぐちゃにされる様な感覚。

 すぅ、と現実へと引き戻された。色彩が鮮やかに変化し、私は少しチカチカした。

 下に居るアルトに視線をやると、彼は黙ったまままだ瓶に触れている。


「…どうでしたか、巡礼様」


 そう灰読みの老婆に訊かれ、漸く我に返ったのか彼は瓶から手を離した。


「えぇと、そう、ですね…。彼女が人の澱に寄生された理由が、何となく解りました。」


 言い辛そうなアルト。老婆の反応からして、彼女はあの景色を一緒に観た訳では無いのだろう。

 確かに、完全な理解には及んでいないが…結末からしてマルガレーテと付き人の末路は、決して良いものでは無さそうであった。

 言い辛いのも頷ける。


「あぁ、そうでしたか。彼女の物語を、一部だけですが読み解けたのなら何よりです」


 老婆の瞳は白く濁っているが、それは嬉しそうに眦を下げた。

 そして、瓶をアルトへと差し出す。


「さ、お返しいたします。彼女の遺灰は、これで貴女の力となる準備が整いました」


「準備…? あれっ、遺灰が…」 


 アルトの驚きの声に釣られ、私もマジマジと彼の手元の瓶を凝視した。


―あれぇ?


 元はただの石灰色の粉末でしか無かった物が…いつの間にか形を成している。彫像に似たその形状は、何だか人の様に見えた。

 顔つきからして、女性だろうか。輪郭が曖昧なので個人の特定は難しいが、多分マルガレーテを模した姿なのだろう。


「これは一体…」


「それは、器に御座います。そのままお開け頂ければ、彼女が生涯集めていたソールを入手出来ましょう」


「成る程…」


 よくよく見れば、小瓶の中にある彫像…それを取り巻くようにソールが舞っている。


「ただですな、」


「はいっ」


 灰読みの老婆がそこで背筋を伸ばした為か、アルトも反射的に身を正した。


「これを別の物語として、故人にまつわる品を創造する…そんな業を持つ御方が居られます」


「そんな凄い力を持つ方が、居られるのですか」


 えぇ、と老婆は首肯すると広場の方を指差した。


「それは、カリブルを治める小王様ですな。まぁ、本人はその御業を余り好んでおられぬようですが…気になるのなら、是非カリブルもお訪ね下され」


 彼女は指を下ろし、忙しなく右手の甲を擦る。何だかその仕草に、老婆のいじらしさを感じられた。


「マルガレーテ様の遺灰をどうなさるかは、巡礼様の自由です。…では、またお待ちしております」


「えっ…あ、はい。その、あ、有難う、ございました」


 灰読みの老婆は話すだけ話すと、また再び動かなくなってしまった。

 新たな情報を短時間でしこたま流されたアルトは、難しそうな顔で暫く老婆を眺めていた。


『…あ、ごめん待たせて。行こうか』


 が、情報を纏めきれたのか瓶をポーチに戻すと鍛冶屋の方へと歩き始める。


―大丈夫? 何だか、新情報が盛り沢山だったね。


 苦笑しつつ、アルトもうんと返してくれる。


『軽く整理はしたけど…後で篝火に戻ってから、君と話しながらまた纏めようかな』


 成る程、確かにその方が情報整理はやりやすいか。落ち着いてからやるのが一番だ。


―うん、話し相手なら任せて。何せその為に居る様なものだからね!


 そうなるべく茶目っ気を出しながら告げたら、アルトは面白そうに笑ってくれた。

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薫る世界の流離譚 アカトキ @akatoki-kutachi

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