あの日の青春
とろり。
本当に、ありがとう
あなたの背中を
いつも目で追いかけているだけ
でも
それだけで私は満足だった
あなたの全てが
輝いて見えた
遠くから見つめるだけの
私だった
あなたは
私をみてはくれない
恋人には
なれないまま
幾度もの季節が過ぎていった
あなたにとって私は
クラスメートという名の
友達なんだと思う
戻らない時の中で
必死に悩みながら
それでも
私は
あなたと友達でいれれば
それでいい なんて
あなたとの距離は
きっと埋められない
友達という壁が
邪魔をしている
そんな微妙な位置で
私は一人悩んでいる
きっとそれは
あなたのことが
好きだから、だと思う
あの日
あなたのくれた笑顔に
どれだけ心を奪われたことか
あなたは知らないだろうけど
私には
今でも
大切な思い出
明日は卒業式
第二ボタンをもらえるのは
私じゃない
他の誰か
あなたの背中を
私は目で追いかけているだけ
それだけで満足だった
なのに
それなのに
形の無い想いが
積み重なって
涙になってこぼれ落ちた
好きなのに
こんなにも大好きなのに
私は臆病なまま
何もできずに
明日を迎えるのだろう
ただ
せめて
これだけは言わせて
――本当に、ありがとう
☆彡
あの日の青春 とろり。 @towanosakura
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