昨今人気の「因習村」要素をふんだんに練り込んだ短編ホラー。「笑いと恐怖は紙一重」という言葉がありますが、この作品はまさにそれを体現しています。「いや、それダメでしょ!」とつっこみたくなる設定ばかりで、思わず笑ってしまいました。とは言いつつ村で何が起きたのかは最後まで明かされず、ちゃんとゾクゾクできます。
「規則」と「命令」の持つ不条理な強制力に、じわじわと圧迫感を得ました。3つの視点を通じて、因習村ツアーの不穏さが少しずつ明らかになる構成が面白く、最後まで異様な雰囲気に包まれました。レコーダーと手記の対比によってリアリティが増しているポイントも、モキュメンタリーならではだと思いました。