第6話
「やっほー、怜央ちゃんはいますかー?」
「……怜央ちゃんと呼ぶな」
「あ、いたいた。おはよう、怜央ちゃん」
「……もう昼だ」
カウンター席の奥で煙草を吸っていたらしい怜央ちゃんは不機嫌そうに眉を顰めてる。
近付いて煙草を奪って「ごめんね」と顔を覗き込めば心做しか雰囲気が和らいだ気がした。
「お前、来週からちゃんと起きれんのか」
「ご心配無用!やれば出来る子!」
「……あー、そうか」
胸を張って頷いたのに、返された返事はてきとうだった。
私から煙草を奪って吸う怜央ちゃんは、誰が見ても25歳には見えない。
漆黒の髪は艶々してるし、切れ目の瞳とスっとした鼻筋。どう見てもイケメン。常にスーツを着ていて妖艶な雰囲気が漂ってくる。
「怜央ちゃんも一緒いく?」
「……は?ふざけてんのか?」
極寒の眼差しをいただきました。
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