王道な童話的作品、という風に読んでいたら、ラストで思わぬオチが……
雁たちが旅をする話。老いた雁は皆を励まし、どうにかして旅を無事に終えようとする。
その先で起こった一つのトラブル。雁はそれを乗り越えるため、一つの決断をする。
おお、いい話だ。オスカー・ワイルドの「幸福の王子」のような自己犠牲感! とか思って読んでいました。
それでも、なんか安心してしまう自分がいる。こうしてオチがつくことによって、何かこう、親しみやすさというか、よくわからない微笑ましさが出るというか。
思わぬ意外性があり、とても楽しく読める作品でした。