第17話

今は実家で暮らしてる私は気分転換に散歩をするのが日課で今日も風を感じながら地面を蹴り上げる。



外の空気は気持ち良くて心が安らぐ。



公園で一休みしようとベンチに座って息を思い切り吸って吐く。



午後のゆったりとした時間、子供たちが元気に走り回っている公園は賑やかだ。



近くにはお母さんたちが微笑ましく見守っていた。



その光景に私ももう少ししたらこの子と一緒にここに来たいな、とお腹を撫でる。



すぐ近くの未来が待ち遠しい。



早くこの子に会って優しく抱き締めたい。



温かさを噛み締めながらそっと歩み寄ってきた人影を感じて私はゆっくり顔を上げた。




「―――嘘…」




思わず口を抑える。



漏れる息と戸惑いに目を大きく開いて直視する。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る