第6話

「男と関わんなよ。なんかあったらすぐ連絡しろ」



「うん。分かってる」



「…心配しすぎてハゲそうだ」



「あはは。大丈夫。ハゲても好きだよ」



「ったく、可愛すぎ。んなこと言われちゃ余計行かせたくなくなんだろ」




顔が近付いてきた。唇は優しいのに舌は荒い。求められるキスに私も答えるように腕を回した。





「帰ったら覚えとけ。たくさん愛してやる」




もう、これ以上愛されたら私はこの愛無しじゃ生きられなくなる。溺れてしまう。



弱い弱い私を一生守ると言ってくれた。



時に人を傷つける彼の大きな手が私は世界一愛しかった。









溺れ愛そう


(あなたが居る。それだけでいい。)

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