自分には何もないと思っている主人公。おそらく人生というものに絶望しかけていて、生きる気力も死ぬ気力も残されていない状況の中で、ただ自分という居心地の悪い殻の中で日々を過ごしている。現代の若者(私も含めてですが)は生きることにも死ぬことにもどこか退廃的で、何のために生きてるんだろう、けど別に死ぬ理由もないよな、、と言った具合の精神状態で生きている人が多い気がします。だからこそこの文章に、私たちには共感できる部分がある。そう思えてならない。最後の展開、とても考えさせられました。