第4話 莚売りと黄色の頭巾・参
「
「あ、いや! はい、何か?」
「
「た、ただの草鞋作りですよ。急ぎましょうか、
「赤くなってんじゃん。いや、気持ちはわかる!」
「うるさいぞ、
からかわれているのは明らかだったが、不思議と嫌な気持ちはしない。
恐らく二人とも自分より幾つか年下であろうが、妙に達観している。比べて、自分はちっぽけだ。ふいに焦燥が募った。だが、何所か心地良いと感じている自分もいる。
「
一番の理由は、姫とこのまま同道するのが心臓に悪いから、などとはとても言えない。が、実際皇統の端くれではあるものの、一介の農夫が
「そうおっしゃらずに、父上にお会いして下さいませ。父上も、お喜びになるはずです」
「いや、私はただ、喧嘩を仕掛けられただけで、恩賞などを受けるようなことはしておりませんので、お心のみ」
「ならばこれを。わたくし個人としての感謝の気持ちです」
姫が小さな巾着袋を取り出す。
「これは?」
「今の私に出来るのは、これくらいですから」
姫が
「あ、いや、しかし……!」
「では、ごきげんよう。
「もらえるもんはもらっときな。じゃあな、
「あ……」
二人が立ち去り、
「今日は、変な日だ……」
本来ならばとっくに
「なんだ、いつからこんなものが?」
道端にある立て板に、
祖国を守らんとする
近く、
故に、義心有る者はいまこそ立ち上がるべきである。共に祖国を守らん。
当時、漢王朝は母方の親類縁者である
宮廷内には
しかし、
国の中央で専横が蔓延れば、世の中も平穏であろうはずがなく、治世は地方に至るまで大いに乱れた。
二月、
三月三日、皇后の兄で、都の洛陽を含む
彼ら『
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