第3話 アルマトゥイ カザフスタンより

親愛なる友よ


私は今、カザフスタンのアルマトゥイにいる。

この街は、どこか懐かしくもあり、同時に異国の魅力に満ちている。

まず初めにこの絵葉書を買った場所を伝えよう。

街の中心地にある「グリーンマーケット」で手に入れたものだ。

マーケット全体が活気に溢れていて、売り手たちはカザフ語やロシア語で威勢良く声を張り上げている。

果物の山やハーブの香りが漂うその中で、一人の老婦人が小さなスタンドで手作りの絵葉書を売っていたんだ。

彼女の名前はアミナと言った。

彼女は私に流暢な英語で

「あなたのために特別な絵葉書を選んであげるわ」

と言い、街の象徴であるゼンコフ聖堂が描かれた一枚を差し出した。

彼女の笑顔と優しい目が印象的で、しばらく立ち話をしていると、アミナは自分が若い頃、山のふもとでハチミツを作る仕事をしていたと話してくれた。

その後、アミナのアドバイスで、市内の老舗カフェ「カフェ・ティンチュリー」でお茶を飲むことにした。

ここで、カザフスタンの伝統的な飲み物である「クムス」(馬乳酒)を初めて味わった。

独特な酸味と爽やかな風味が口の中に広がり、疲れた体に染み渡るようだった。

カフェのオーナーであるルスタムさんは、陽気で話好きな男性で、「次はぜひ『バウルサク』(揚げパン)を試して」と勧めてくれた。

それも絶品で、どこか日本の揚げパンを思い出させる味だった。

アルマトゥイは歴史も興味深い。

街の名前は「リンゴの父」を意味し、昔からリンゴの原産地として知られている。

実際、街の周囲にはリンゴ園が広がっており、そこで出会った農家の男性バクティヤルさんが

「この土地のリンゴは世界一だ」

と誇らしげに話してくれた。彼の家族が栽培したリンゴを一つもらい、その場でかじると、これまで食べたどのリンゴよりも甘く、香り高かった。

そうそう、街の南にそびえる天山山脈にも足を延ばしたよ。

ケーブルカーで標高の高い展望台に行くと、アルマトゥイの街並みが一望できる。

この絶景を眺めながら飲んだ温かい紅茶の味も忘れられない。

この展望台で出会った若いカップルは、英語を話せる彼らなりの片言で私にこの場所の歴史や恋人たちの伝説を教えてくれた。

お土産には、伝統的な刺繍が施された小さなポーチと、アミナが勧めてくれた地元のハチミツを買った。

ポーチにはカザフスタンの美しい模様が描かれており、これを見るたびにこの地での思い出が蘇るだろう。


それでは、この絵葉書と共に、アルマトゥイの空気を少しでも届けられれば幸いだ。

次の街でもまた手紙を送るよ。


きみの友人より


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