第35話 門番さんの意外な正体

 奴隷の首輪を着けた者以外を蹴散らして、伯爵邸に到着した。

「プリン、門を破壊して!」


 プリンは閉じられた鉄門扉に体当り、門扉が吹き飛んだ。

「アダン様、破壊シタ」


「僕達はアダンAランクパーティー! 諸悪の根元インボウ伯爵を討伐にやって来た!! 抵抗する者は皆殺しにする!!」


 この程度の説得に乗って来る者は皆無だった。

 僕は熱湯噴射しながら、邪魔な衛兵を吹き飛ばすプリンと先頭を突き進む! トーラにセインは暴風の様な勢いで衛兵を切り捨て着いて来る。

 ベクトラとエレンは取り零しに止めを刺しながら着いて来た。


 プリンの助けが有るとは言え、僕達って人外の行動する化け物みたいだな。

 そんな事を考えて居たら、キンキラ衣装の不細工じじいを護衛する、10人を残すだけになって居た。


「お前が諸悪の根元、インボウ伯爵だな! 僕達が気持ち良く王都に旅立てる様、死んでくれ! 皆殺し始め!!」

 プリンが飛び込み、腕を振ると3人の護衛、首が変に曲がって吹き飛んだ。



 僕はインボウ伯爵の下半身に熱湯噴射した。

 キンキラじじいは悲鳴を上げ、転げ回って苦しんでいる。


 トーラ達も遅れる事無く、護衛を切り殺し殲滅作業は終了した。

「さて、インボウじじい、お前の行いで多くの者が不幸になり死んで行った! 報いは受けて貰う……あれ? ショック死してる……残念! 楽に死なせてしまった」


 討ち漏らしは無いか、伯爵邸を見て回ると数人のオバサンが震えてる。


 大本を処分したので、奴隷にされてた人達の首輪が外れてる。

「奴隷にされてた皆さん! 自由の身になりました!! 後は皆さんに任せます!! 酷い目に会った憂さ晴らしされたら良いです! このオバサン達の処分は任せます!!」


「さて、気の良い門番さんが、話が有ると言ってた、全員門まで駆け足!!」


 門からこっちを覗いてる、門番さんの所へ走って行った。


「冒険者Aランクパーティーとは、凄まじいものだな!! 実は自分達は宰相様が派遣した密偵で有ります!」

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