第31話 ハラグ町は異常な町だった

 ハラグ町は門も防壁も無い、一見平和そうな町だった。


 が、それがくせ者! 僕達が通ると背後から住民が襲って来る。

 プリンも背後から槍で襲われる、ベクトラさんは住民を攻撃するの躊躇してるが、僕達は襲って来る者は全て返り討ち!


 歩行速度落とす事無く、返り討ちしながら領主館を目指した。


 問答無用でハラグ討伐するつもり、プリンに門を蹴破りさせ突入した。


 一応護衛兵らしき、ちんけな兵士達を蹴散らし進む。


「お前達は何者だ! 狼藉者を退治せよ!!」

 太った不細工なおっさん(親愛を込めたおっちゃんじゃ無いよ! 侮蔑を込めたおっさん!)が、寝ぼけた事を言ってる。


「僕達はAランクのアダンパーティー! 誰が退治してくれる? 不細工なおっさん! お前一人しか生き残って居らんぞ! いままでの悪事悔やみながら死ね! プリン捻り殺せ!!」

「任セテ!!」


 プリンは平生は可愛いが、正体はゴブリンクイーン魔物の本性出すと残酷な事をする! 両腕両足をへし折り悲鳴を上げながら、芋虫状態で逃げようとする不細工おっさんの、右足をねじ切り左足をねじ切った所で、不細工おっさんハラグ男爵はショック死した。



 討伐仕損じを探して歩くと、思いの外生き残りがいた。

「救助に来て貰えた? 私達は旅商人、ハラグ町で捕らえられ、労働奴隷にされていました」

「あなた達は、何人居るの?」


「53人居ます」

「53人居れば十分運営出来る! 貴方達にこの町を預けます! 自由に暮らして下さい」

「え? えぇ? 良いのですか?」


「町の資産全てあげる! 自由に使って、繁栄した町にして! 僕達は王都を目指します!」


「西の封鎖された街道は、通行可能にした、日の出村の手前に湧き水の豊富な住み良い場所もあるよ!」

「封鎖された街道を、開通して下さった? 行って見ます!」


「日の出村には、僕の兄達が住んでる、アダンに紹介されたと言えば、甘味やお酒の貿易が出来るよ」

「お酒!」

「甘味!」

「この町に不足している物です!! 日の出村に行くのが楽しみです」

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る