王都への旅編

第26話 王都目指す?

「アダン、王都に行こう!」

 突然トーラが訳ワカメな前後の脈絡無視の発言をした。


「アダン様、私も王都目指した方が良いと思います、ハジマ町では私達への依頼が無くなって、活動これ以上すると下級冒険者の邪魔をする様になります」


「王都目指すのは良いけど、アダンクランはどうなる?」


「アダンクランは、魔法使いのフデさんを加えた、ハルスパーティーが運営してくれるよ、見込みが有る真面目な新人もスカウトしてる」


「プリンは当然連れて行くが、ベクトラさんをどうする?」

「ベクトラさんがCランクに昇格したでしょ! この話はベクトラさんが言い出したんだよ! クラン運営はフデさんを仕込んで居たわ」


「フデさんを? 人は見掛けで判断出来ないね! 事務仕事出来るほど頭も良かったんだ!」


 ベクトラさんが仕掛人の様で、最近事務仕事よりソロ冒険者活動を頑張って居たのは、こんな思惑が有ったのか。



 遣り手の元ベテランギルド職員、ベクトラさんの御膳立て全く抜りがなかった。


「アダン総帥は、こんな辺境でくすぼって居られるのは、国家の損失です!! 王都冒険者ギルドでSランクの筆頭冒険者を目指すべきです!!」


 僕の何処を見て、過剰な期待を持たれたのか? ベクトラさんはセインと同じ人種?



 全く愁いを残す事無く、僕達は王都を目指し旅立つ事になった。


 僕? 僕のスペースと料理目的の、トーラに引っ張られて行くだけだよ、僕とすれば料理が出来れば何処に居ようと問題無いので…。

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