第12話 美味は樹海を救った?
無数居たゴブリン、このまま殲滅出来そうと思ったのが甘かった。
2mは有る巨大なゴブリンが、後方からゴブリン達を押し退け現れた。
「巨大なオッパイの、妙に色っぽいゴブリンだな!」
トーラが僕の前に出て言った。
「ゴブリンのメスは珍しい、ゴブリン
セインも僕を護る様に前に出て言った。
ゴブリン女王は、戦う素振りを見せずしきりにクンカクンカ辺りを匂い、僕を見据えた。
ゴブリン女王は、ふらふらと全くの無防備に僕に近付いて来た。
好戦的態度が皆無、ふらふらと歩くクイーンに、トーラもセインも斬り付ける事もせず傍観?
僕の前に来たゴブリン女王は、クンカクンカしながら両手をチョウダイのポーズで止まった。
僕は自分をクンクン匂ってみた。
(料理の途中だった! 旨そうな匂いがする)
「腹が減ってるのか? オークの塩ニンニラ焼き喰うか?」
僕はスペースから作り置きの焼き肉を取り出し、クイーンの手に置いてやった。
クイーンは焼き肉をクンカクンカすると、一気に口に放り込んだ。
「クオッ!?」
クイーンは両手をホッペにあて、クネクネと崩れ落ちた。
「水溜まり?
クイーンはまたチョウダイのポーズをする。
この図体、焼き肉チマチマ与えてもきりが無い。
作り置き、オーク肉のトマ煮を鍋ごと渡してやった。
「クンカクンカ! ククッ?」
クイーンは大鍋を両手で持ち、ガブガブ飲み物の様にオーク肉のトマ煮を喰って盛大な嬉ション遣ってる。
「水溜まりがでっかくなった」
空になった鍋を僕に差し出し、僕が受け取るとイザイザいざり寄って来て、巨大な頭を僕にスリスリしてる。
「美食タラシのアダンが、魔物女王をタラシ込んだぁ!」
トーラが、何か聞き捨て成らん事を叫んでる。
ゴブリン女王は振り向き、僅かに生き残ったゴブリン達に『グゴッググルゥ!!』と唸ると、十数匹のゴブリン達は、一斉に樹海の奥に消えて行った。
ゴブリンスタンピードは無事阻止出来たようだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます