第3話 夜襲された

「おぅ! 旨い!! アダンの飯は最高だ!」

 トーラはご機嫌で、鍋一杯のごったを食べ尽くした。


 鍋と食器を砂洗い、仕上げに生活魔法の水で砂を洗い流し終了、後は寝るだけ。

 野営は出来るだけ身軽に心掛ける、鍋に食器はスペースに収納した。

「アダン、一応野営訓練なので最初の番は私、途中起こすからアダンが番をする! 良い?」

「分かった、僕は先に寝て良いんだね」


 僕はその場に寝転んだ。


 真夜中ガチャガチャうるさい、目を開けると3人のおっさんのベルトを抜いて、トーラが後ろ手に縛ってる。


「アダン起きたか、ギルドまで走ってDランクの3人に夜襲を仕掛けられた、縛って居るが処分はどうすれば良いか聞いて来てくれ」

「分かった! 聞いて来る」


 冒険者ギルドって大変な仕事、いつでも対応出来る様24時間営業してる、受付お姉さんは当然居なかった、代わりにおじさんが受付してる。


「登録受けた時絡んで来た3人のDランク、返り討ちされた恨みで夜襲を仕掛けて来て、縛って居るがどう対処して良いか聞きに来ました」

「ゴンザ達やはり遣りおったか、ギルドタグ取り上げて奴隷落ちさせて良いぞ」

「奴隷落ちですか?」

「売り上げ金は迷惑料で君達の物、没収したタグを持って来てくれ」

「分かりましたが、奴隷商は何処に有ります?」


「中央通路を北に行くと、娼館色町街が在り突き当たりが奴隷商だ」

「この時間営業してます?」

「娼館が閉まる明け方営業を始める」

「明け方、了解です! タグは明日持って来ます」


「君はアダンだったか? もっと砕けた言葉にしないと冒険者に舐められるぞ」

「はぁ、直ぐには無理ですが善処します」

「登録直後Dランクの強者だから、気楽に冒険者やれば良い」

「明日から本格的に冒険者活動始めます!」





「アダン、金取り上げたがこいつらまだ持ってたぞ」

 武器と革鎧を剥がし、ズボンをずらし裾を縛って完全拘束してる、トーラえげつな。

「もうすぐ夜明け、この3人奴隷商に売り飛ばして良いそう、タグを回収してギルドに返還、売り上げ金は僕達の物だって」

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