冒頭からまた笑わせていただきました。
主人公である「揚」は師父のもとでの修行を終え、ついに奥義「骨抜き」を会得する。師父は最後に教えることとし、「ある秘密」を伝えようとするが……。
このシーンを見た瞬間で、「あ、これは『そういうもの』として読む奴なんだね」と、頭がコメディを読むモードにまたまた移行。
そして、描き出される「北〇の拳」を思わせるギャグ展開。悪党たちが次々と屠られるのだが、なぜか嬉しそうな奴らが続出!
そして冒頭から読者が疑問に思っていた「ある事実」が明らかにされる場面が登場。
それにより、「なんと業の深い……」と、出てくる奴らのヤバさが更に強化するように。
ラストの展開も余韻を残すものとなるが、最終的に揚にまつわる「ある事実」が表に出た時、その後にどんな展開が待ち受けているのか、いくつもの想像が頭を駆け巡りました。
とにかくこの作品、滅茶苦茶楽しかったです。何か笑える話を求めている方、強くオススメです!
タイトルで示されている通り中華ファンタジーの短編作品です。
その美貌に群がる悪漢から自身の身を守るため、修行の果てに〝骨抜き〟を習得した麗人、楊。
その技とは、色仕掛けで相手を骨抜きにする……のではなく、物理的に相手の骨を抜くという絶技でした。
その技を駆使して旅をしていく楊です。旅立ちの前にはセクハラしてきた師父の骨を抜いたり、言葉遣いが妙に丁寧な盗賊やら人買いさんやらも骨抜きにしていきます。これらの様子は、まるでボケに対するツッコミのようで、コミカルな敵キャラクターも相まって楽しく雰囲気が構築されている作品となっております。
短く、気楽に楽しめる作品をお求めなら、ぜひ一読くださいませ!