クセ者じゃ、出会え出会え~♪

明確な正解がない(と思われる)、センスとセンスのぶつかり合い。それは美大の入試にも見られる勝負(美大に縁のない当レビュー筆者はそう感じた)。自分にはない、刺激的なセンスを目撃したときの悔しさは格別なものだろう。だがそれを認め合える相手なら、互いを高めていけるに違いない。憎まれ口を通して、新たなキャンパスライフへの期待が高まっていく描写が瑞々しく、主人公の感情の表現がとても自然で楽しい。クセの強いセンスを持つふたりの、豊かなぶつかり合いに幸多からんことを。