何かの深淵を覗きこんでしまったような、そんな強烈な何かを感じさせられる話でした。
冥界の王ハデスのもとにいた少女陰乃。彼女は「骸骨的な外見」を持つハデスのことを愛していた。
しかし、陰乃に愛されたハデスは彼女のキスによって呪いが解け、なんとイケメンの姿に。
その時の、陰乃の反応とは?
「外見にこだわらない、真の愛」。物語のテーマとして、とても美しいものです。そういう真実の愛を持っているからこそ、呪いで野獣に変えられていたり、髑髏に変えられていたりするでも愛せるもの、という風に思われるのですが。
そうした事実を突き詰めると、「ある瞬間」にどうしても思考が停止してしまいます。
あれ? この場合だとどうなるの? 本当に真実の愛とかで、呪いが解けたことになるの?
というか、それは愛じゃなくて「性癖」なのでは?
たとえ疑問に思っても、それ以上は踏み込まない方がいいかもしれない。こういうのを「脳がバグる」って言うのかもしれない。
そういう、特殊な読書体験が得られる作品です。とても面白かったです。