第17話 追求

『あなたは御坂晴真ですか?』


聞きたいことがある、と言われた時は何となく予想はしてたけど。随分直球だな。


「ははは……そんな訳ないでしょ……。一応理由聞いても良いかな?」


『顔合わせの時、似ている、と思ったんです』


「それだけ?」


『まさか、流石にそれだけで決めつけませんよ。顔合わせの後、何度かdiscordで会話している内に思ったんです。イントネーションや会話の進め方、笑い方もそうですね、まるで御坂晴真そのものみたいだって』


「ふーん、偶然じゃない?」


『俺だって伊達に尊敬してる訳じゃないですよ。配信のアーカイブは今でも見ています』


「……それでも、偶然としか言いようがないかなぁ」


『……じゃあ質問を変えます。VTuber経験がある、と言っていましたよねその時の名前を教えてくれませんか?』




「……いいよ」




『……』


音無湊斗おとなしみなと、だよ」


『本当ですか?』


「気になるなら調べてみたらいいよ、まだチャンネルは残ってるから」


『……分かりました。変なこと聞いてすみません』


「おーけー、じゃあこの話は終わろうか。配信の準備しないとね」


『はい、では』



……はぁ。上手く誤魔化せたかなぁ。いや多分誤魔化せてはないな……。

小鳥遊くんが気付いてるってことは他の3人も危ないよなぁ……。

日下部さんに相談しとかないと……。



音無湊斗……か、久しぶりに口にした気がするよ。

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