第4話

まだ、高校生だったらしい。



お母さんとは5つも歳は離れていたけど、すごく仲のいい姉妹だったとか。


だから、なっちゃんがいつでも近くにいるようにと、お母さんはなっちゃんの写真をリビングに飾っている。



わたしも、物心ついたときからなっちゃんの写真に話しかけていたから、この世にはいなくても家族同然のように感じていた。



なっちゃん――。


できることなら、一度会ってみたかったな。



わたしは、なっちゃんの写真を見つめる。



大きな丸い目に、サラサラのロングヘアが素敵。


そんななっちゃんに憧れて、わたしは髪を伸ばしている。



「じゃあ、なっちゃん。いってきます!」



わたしはなっちゃんの写真に手を振ると、スクールバッグを肩にかけた。




「おっはよ〜、かりん!」



登校中、後ろからわたしを呼ぶ声がした。

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