第4話
まだ、高校生だったらしい。
お母さんとは5つも歳は離れていたけど、すごく仲のいい姉妹だったとか。
だから、なっちゃんがいつでも近くにいるようにと、お母さんはなっちゃんの写真をリビングに飾っている。
わたしも、物心ついたときからなっちゃんの写真に話しかけていたから、この世にはいなくても家族同然のように感じていた。
なっちゃん――。
できることなら、一度会ってみたかったな。
わたしは、なっちゃんの写真を見つめる。
大きな丸い目に、サラサラのロングヘアが素敵。
そんななっちゃんに憧れて、わたしは髪を伸ばしている。
「じゃあ、なっちゃん。いってきます!」
わたしはなっちゃんの写真に手を振ると、スクールバッグを肩にかけた。
「おっはよ〜、かりん!」
登校中、後ろからわたしを呼ぶ声がした。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。