第15話
兄とは駅で待ち合わせをして、スーパーで好きなだけお酒を買った。
兄とは昔から仲が良かったし、何より信頼しているので途中で寝てしまっても介抱してくれるから好きなだけお酒が飲めた。
家に着くと、飲み会を開くべく机や椅子をセッティングした。
約束した時間になると、兄には部屋で待ってもらって、奥村くんに声をかけに外へ出た。
キッチンに面した窓からいい匂いがして、外食以外で人の料理を食べるのはいつぶりだろうと思いながらインターフォンを押して彼を呼んだ。
出てきた彼は、エプロンの下に料理をする人とは思えないキッチリした格好をしていた。
いつも無造作ヘアの髪もこころなしかまとめられていて、なんだかパッと見る限り彼と気づけないと思うほどらしくない装いに、私は失礼ながらも噴出して笑ってしまう。
「これでも一応緊張しているんですよ。
何しろ、先輩のお兄さんなんですから……」
と少し怒ったように彼は言った。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます