Aさんは、Bさんと付き合っている。
Bさんは、Cさんとも付き合っている。
このことを知った世間は、Bさんを叩く。
叩いて良いものと見なす。
Bさんの人となりも知らず、その事実だけを見て叩く。
実際は、お互いをよく知る三人が解決すれば良いだけの話で、周りがとやかく言うことではない。
(芸能人の場合は、ここにスポンサーだったり、権力構造が絡んでくるので一概には言えない)
今作は、そのような歪な関係を築いてしまった人々を、丁寧に、瑞々しく描き出す。
通奏低音として不穏さが漂う中、登場人物たちは生き生きしている。
問題は問題として認識し、解決に向けて動くものの、そこに捉われすぎず、時にあっけらかんと日々を送る。
なんとも言い表しがたいリアリティの距離感である。
私はそこに魅了されました。
我々は、彼ら、彼女らにこれといって干渉せず、ただその顛末を垣間見せてもらえばいいのである。
そういった類のものだと、私は思う。