言葉の奥の方にあったり、なかったり
一色 サラ
01 去るもの
嫌われたくない。でも、ストレスを抱えることもしたくはない。言葉など選べない。思った言葉が水のように口から出ていく。相手の顔は曇っていく。帰りたい。
「顔色が悪ですね。」
「別に悪くはないけど」
迷いの偽りの中に不満と充実が混在している。それでもここにいることは苦痛の中で彷徨ってしまっている。
人の顔色なんて、意味など持たない。嫌われてもいいのだ。でも嫌われたくないのが本音。言葉が形を変えて、口から音が去っていく。
言葉の奥の方にあったり、なかったり 一色 サラ @Saku89make
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