第19話

シンside



「襲われた!?それで!?怪我などはっっ」



「ないっ。ないですっ、大丈夫!!」



「そ…うですか、良かった」




椅子から腰を浮かした喜田川さんだったけど、あたしの返答に力が抜けたように椅子に座り直す。



もっ申し訳ない。


説明が下手くそで心配をかけてしまいました。




「ごめんなさい」



「無事なら良いんです」




ホッと笑ってくれたから、あたしも笑う。




「しかし……物騒ですね。包丁とは……」



「うん。通りすがりの親切な人達が居なかったら、少し危なかったかも」




その通りすがりさん達がドローンに追われていたことは……言わないでおきましょう、うん。




「今度お会いした時にはお礼をしなければなりませんね」



「んー。でも通りすがりの人達だから、もう会わないと思いますよ?」



「わかりませんよ。今日のことで貴女とその方達は縁が出来たかもしれません」



「縁……」




巡り合わせ。


ゆかり。


繋がり。





「それにしても……何故貴女を」




喜田川さんの表情が険しくなる。




「“ココロ”を寄越せ。そう言ってました」



「“ココロ”……」



「その時、“星”が現れて、その人は“星”を見て叫んだから……“星”が“ココロ”なんでしょうか?」



「……わかりません」




そう言うと、喜田川さんは黙り込んでしまった。



あたしはオムライスにスプーンをいれる。




今日の晩御飯はオムライスで、オムライスの上には“祝高校入学”と書かれてます。



エヘヘ。



嬉しかったのも束の間……。



「!!??」



壁に掛かっている物を見て、ギョッとしてしまいました。

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