第18話

NOside



コツコツコツコツ……。



トントン。




「宵(よい)様」



「どうぞ〜」



「失礼致します」




スッと障子が開き、背の高い女が無表情で部屋に入ってくる。




「どうしたの?明郷(あけざと)ちゃん」




縁側に腰かけていた人物が振り返り女の名を呼ぶ。



振り返ったのは、人とは思えぬ程の美しい容姿の人間だった。



輝く銀色の髪に、青色とも紫色とも見える不思議な色の瞳。


声は幼く高い。



少年?少女?


見た目だけではわからない。



けれども幼い美しい容姿とは裏腹にその気配は恐ろしく冷たく重い。




明郷と呼ばれた女は、宵と呼んだ人物の元まで行くと膝をついた。




「“LOST”が出ました」



「そう。回収は?」



「出来ております」



「ふむ。なら問題は」



「見ている者がおりました」



「何を?」



「“LOST”が“ココロ”を追いかけていた、と」



「“ココロ”ーー?」



「はい」




幼い表情が急に大人びる。




「居ると?」



「“LOST”が求めたのです。間違いないでしょう」



「捜せ」



「畏まりました」





頭を下げ、明郷が出ていく。




「“ココロ”……“ココロ”……」

























「アハハハハハハハハハッ!!ようやく現れたかっ」






外見の美しさが歪む程、宵は醜く禍々しく嗤ったー。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る