第3話 戸惑うのは何故?

──蓮1



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僕はあいつが嫌いだった。大地とか言う奴だ。

いつも周りにへこへこされてちやほやされて、得意げになって女に話しかける。

それがどうだ。

突然僕に話しかけるようになった。


理由はわからない。


いつだったか、僕がむしゃくしゃして学校の裏庭で吠えたことがあった。

その後あいつが現れた。

あいつはむかつくほどスタイルがよくて顔もよくて、僕の劣等感を刺激する奴だ。


そんな奴が突然現れて話しかけてくるなんて思いもしなかった。


でも僕は、奴が近づいてきた時、何故かどきりとした。

心臓が鳴った。

おかしいじゃないか。


髪の毛はブロンド。制服をきちんと着ないで上に茶色いセーターを着ていた。

ネクタイは外している。あきらかに校則違反だ。

なのにぼくは、あいつを怖いとは思わなかった。


いつもクラスでは目立っていて近寄りがたくて、他の奴らもこわごわしているのに

ぼくは奴を今まで怖いと思ったことはなかった。


それどころか、本当に綺麗な男で悔しいけど羨ましいというのが本音だった。


こっちは陰キャで女にモテなくて、それどこから気持ち悪がられてる。

成績も中の下で特技といったら居眠りと無視ぐらいだ。


あいつはぼくの視界にもっと入ってきたのが、ぼくは怖かった。

なにか恐ろしさを感じた。


それも積極的に僕の前にやってきた。


胸の高鳴りを覚えている僕の前に⋯⋯。

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君が太陽でぼくは月 水瀬そらまめ @soramame_minase

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