腐った転生先

目を覚ますと、俺は腐りかけた体をしていた。どうやらゾンビに転生してしまったらしい。周囲には同じくゾンビの群れがうごめき、荒廃した街が広がっている。


「これが俺の新しい人生なのか…」


ゾンビとしての本能に従い、生きた人間を追いかけようとしたが、突然頭に銃弾が打ち込まれた。そして次の瞬間、別のゾンビとして目を覚ます。


「また…か?」


どうやら俺は、ゾンビとして死ぬたびに別の体で転生を繰り返すらしい。生きたい…!

何度も人間に倒され、また新たなゾンビとして復活する。その繰り返しが永遠に続くように思えた。


ある時、無限の転生の中で俺は気づいた。ゾンビとして生きるのではなく、ゾンビとして死を受け入れることこそが、この呪いを断ち切る鍵なのではないかと。

そして迎えた次の瞬間、人間に囲まれた俺は、初めて抵抗せずにその場に立ち尽くした。


銃声が響いた後、気づくと俺は人間の体に戻り、静かな家の中で目を覚ました。

無限の呪いは、ついに終わりを迎えたのだ。

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