信楽焼

閏閏

信楽焼


三重県在住なので、焼き物の名産が手に届くところにたくさんある。

愛知県常滑市の常滑焼

愛知県瀬戸市の瀬戸焼

岐阜県美濃地方の美濃焼…


中でも1番好きなのは「信楽焼」だ。

信楽焼と言えば、滋賀県発症の焼き物で、とてつもなく大きな睾丸を持つ縁起の良いとされるたぬきが有名なのが、この逸品は好きではない。はっきり言って嫌いだ。

何故、あんなにただれた巨大睾丸を美味しい蕎麦を食べる前に一見しなくてはいけないのか甚だ疑問である。


私が好きな信楽焼は、作家の焼いたぽってりとした器や、フラワーベースなんかだ。


信楽焼を焼く作家さんの特徴として、色が華美すぎず、柔らかいデザインで、日々の生活に取り入れやすくて温かみを感じられるものが多い。


コロンとしたマグカップには濃いめのスープや、グラノーラを入れたりすれば、その日の朝は至極幸福な時間を過ごせるし、ぽってりとした置物を玄関に飾れば家から帰った時に瞬時に癒される。


秋口になるとそこいらで、焼き物のフェスがあって、日にちが合えば行くようにしている。

と、言うものの、作家の作品になるのでお財布事情によっては箸置きしか買えない日もある。


私の地元では、萬古焼と言う焼き物が有名で、こちらは厚みのある土鍋や蚊取り線香がベーシクルな商品だ。


萬古焼の土鍋は米を炊いたり、鍋をする和食にはもちろん、アヒージョなんかの洋風にも使えるようなおしゃれな色のものもある。


何が許せないって、地元の人間以外は200%の確率で、間違っていかがわしい読み方をするネーミングだ。


本当にいったい、誰がこんな名前をつけたのか、奥深い歴史やロマンがあったとしても、名前だけは今からでも変えた方がいいんじゃないか、と思う。


ちなみに読み方は、「バンコヤキ」だ。

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