ヴァレン 過去等
北諸国フラルタリア大国北東に位置する、体も凍る海底の薄暗い街「ラーバス海底境街」。
幅広い魚人たちが細々と生活を送っているこの街に、ヴァレンは10歳まで住んでいた。
この街に住む魚人のほとんどは北諸国フラルタリア大国に出稼ぎに行くため、
幼い頃から奉仕業務を心身に叩き込まれる。
ヴァレンは頭も良く、幼いながらに魔法適正も高く評価されていた。
住んでいた街で、ヴァレンに逆らえる同期はおらず彼女はこの薄暗い街の女王的存在であった。
適正年齢を迎え、ミランジュ家に配属が決まったヴァレンは難なく家に溶け込んでいき、18歳の頃には
メイド長を勤め上げることとなった。
だが、彼女には唯一勝てなかった存在がいた。それは同じ屋敷で働く執事長のローダス・デトラドィ。
次期当主のセリアーヌお嬢様の専属執事を務めながら、当主ラトバンス様に最も信頼を置かれている存在。
ヴァレンにとって、自分が一番ではないこの環境は全く面白くなかった。
メイド長になる前から、魔法の適性が暗躍に向いていたため当主の命によりに汚れ役を担っていたヴァレンは、様々な世界の汚い闇を一心に受け、元々歪んでいた思考がより一層捻りを生んでいた。
「私の純潔も何もかも捧げてなお、あの男には勝てない。」
そんな時、セリアーヌお嬢様から生まれ続ける宝石が、戦争銃器の資材として国に提供が決まったと耳にする。
相変わらず当主のやることは常軌を逸していて、戦争と同じぐらい哀れだなと感じたが、ローダスが初めて当主に反論し、罰として拷問が執行されることになったのを知ったときは、最高の好機だと思わず頬の緩みが収まらなかった。
今彼の懐に入り込めれば傀儡できる。そう踏んだヴァレンは拷問を受け死にかけているローダスを献身的に手当した。
もうこの頃からヴァレンは1番にこだわるのではなく、自分のものにして壊したいという思想に支配されていた。
彼が命に代えても築き上げてきた大切な大切なお嬢様との信頼、ミランジュ家での地位。
それが粉々に壊れた時の彼の死んだ顔を見ることが彼女の中の原動力であった。
機会は早々に訪れた。セリアーヌ様の18歳の誕生日にローダスは彼女から生まれる宝石が何に使われているか教えたらしい。
馬鹿な男!愚図な男!!と高笑いをするのを抑えて、彼に賛同した。
「貴方がしたことは間違っていない!」と、大げさに涙なんか流して鼓舞して。
あまりの嬉しさにそれを聞いた晩に、直ぐに当主様に伝えてしまった。
彼がセリアーヌ様にあのことを伝えている場面を見たと言う従業員がいたと。あの時の当主様の顔は未だに忘れられない。
思わず絶頂してしまいそうなぐらい可愛く焦りに満ちた顔、当主様のこんな顔を見れたのはきっと私だけ。
拷問の末、解雇が決まったローダス。ボロ雑巾のように痛めつけられて気絶した彼に、「お呪い」を施した。
勿論当主の命ではあるが、少しだけ書き換えて当主が操作できるのでは無く、私が管理できるようにしておいた。
彼は未だにセリアーヌ様の可愛い可愛い反抗期に付き合ってこそこそ動いている。またあの時のような刺激が味わいたいヴァレンは、
信頼のおける人物の一人として彼の懐に潜りこんでいるのである。
〇まとめ
・呪いを施したのはヴァレン。
・ローダスの呪いの解呪方法はヴァレンが知っている。
・ファド様の存在がかなり邪魔。今回のイベントから、隙を見てファド様に虫が行くように誘導しようとする。
セリアーヌ誕生
🐙 8
🐊18
💎0
宝石発現
🐙13
🐊23
💎5
宝石使い道を知らされる
🐙26
🐊36
💎18
キトリニタス百貨店 おさでん家過去 おさでん @odenoden0819
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