翡翠 過去等

物心着く前に両親は珍しい色の羽を集める山賊により襲われ他界し、北国の雪深い山にずっと1人で過ごしてきた。暮らし方は親が自分の為に残してくれた絵本に描き記してくれていて、必死にそれを読み解き生活していた。

金銭類は自分の羽を毟って高値で売っていた為、羽は小さいまま育ってしまった。

森で出会ったとある友人との出会いをキッカケに百貨店に出稼ぎに行こうと決意し、一滴に働きに出る。

読み書きは最近覚えたばかりで、今でも分からない言葉が沢山あるので本人は百貨店に働きに出てから必死に覚えようと奮闘している。

百貨店に来る前は悲しい、嬉しい、楽しい、苛つく等の全ての感情に疎く、"一滴"で働き始めた時もどう笑えばいいか分からず、色んなお客様の表情や喋り方を少しだけ真似して頑張ってきた。

今では感情を前に出すことが楽しく、どんな事に対しても積極的に取り組み向かっていく。

だが、どうしても"恋愛"という感情は分からない。年頃の彼はずっと自分を差し出しても良いと思える相手に会ってみたいと切に願う。


○カワセミ族詳細

鳥の特徴を持つ種族の中でも数が少なく、主な生息地や生態などは北の国に数冊ある程度の古い文献にしか記録が残されていない。

記述によると

「"カワセミ"の特徴を持つ種族は、身体能力・魔力保有量等にとても優れており、彼等の青い美しい尾羽を使用するとあらゆる様々な効果を底上げする性質があった。珍しい種族だったのもあり、羽根に価値があると世に知れ渡った頃にはカワセミ族は絶滅寸前まで減らされていった。

この世界に血を絶やさぬよう、魔法で人間と交配出来るようにし、子孫を細々と残していった。

その過程で血も薄まっていき、羽根に効力は無くなったものの珍しい色な事から価値は下がらず、種族が増えていくことは無かった。」

とかかれており、それ以外の文献は残っていない。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る