時間領域と空間
時間領域から空間が決定される
つまり現在が任意の向きのメタ時間ベクトルNであるとすると定義より1つ以上の時間ベクトルで表すことができます。このとき分解して作られるベクトルは0より大きい大きさを持つベクトルであると制限することでメタ時間ベクトルNは小さいメタ時間ベクトルN1,N2,……と表すことができます。
即ち過去のメタ時間ベクトルの和で現在を表すことができるわけです。
経路はある過去から現在への変化の過程とします。
このとき小さいメタ時間ベクトルは現在に至る経路になります。ただし、メタ時間ベクトルは経路の情報そのものは持っていません。
この経路は小メタ時間ベクトルの時間軸や大きさを制限する、つまりどういうメタ時間ベクトルを辿って現在になるのかを決めていくことで一意に決めることができます。
しかし経路を考えない場合経路は重ね合わせの状態で存在しています。つまり時間軸や各ベクトルの大きさを何も決めないとき状態の数が最大になります。
状態数はnが有限であることから制限されます。
メタ時間ベクトルNはメタ時間ベクトルでは無限に分解することができないからです。
状態数は原点Oのとき未定義となります。
時間軸は無数にあるので経路及び経路を構成する過去を厳密に決めることはできません。
けれど時間軸を選択する、つまり取り得る状態を少しでも絞ったとき経路の状態数は必ず減少します。
つまり観測するということは考える1つ以上の小メタ時間ベクトルの向きや大きさを制限するということです。
その結果考えている小メタ時間ベクトルの影響を受けた経路を観測することになります。
つまり観測という行為はメタ時間ベクトルの分解の仕方を制限するために結果的に経路を選択しているということになります。
これは経路、つまりある過去から現在への過程を現在に矛盾しない範囲で選択できる可能性があります。
例えば
こけてアイスを落としてしまったとき、アイスが落ちたという結果そのものは変えられませんがアイスが落ちたのは驚いたからだとすることができるかもしれません。
あるいは昨日食べた夕食を思い出せないが夕食の栄養価や使った食器が変化しない範囲で食べた物を変えられるかもしれません。
また経路がnの増大によって増えることは記憶の曖昧化も説明できます。
記憶が整合性を保てる過去の組み合わせ(経路)が増えるために記憶の状態数が多い、記憶が一意に決められないと説明できます。
因果律が成立することと矛盾しない経路の変更はできるかもしれないわけです。
また理論を考えることそのものが小メタ時間ベクトルを制限していると考えることもできます。
このとき理論が成立してすぐに理論の経路に対する影響があります(理論によって経路が選択される)が、メタ時間が増大するほどに経路の状態数は増えていき理論の経路に対する影響は小さくなります(理論が成立しない経路との区別が難しくなる)。状態数は小メタ時間ベクトルよりメタ時間の増大の影響を強く受けるということです。そう考えないと理論を変更しても過去に採用した理論の影響は排除できないことになります。すなわち無限遠のメタ時間において理論が自身と別の理論と矛盾しない限りあらゆる理論が成立すると考えます。これは理論が制限するのは(時間領域そのものである)世界ではなくあくまでそれとは別の理論しか制限できないと理解できます。
私はこの解釈を理論-世界独立説と呼んでいます。
この解釈において理論では世界を完全に理解することはできません。しかし理論どうしの相互作用を知ることで間接的に世界に対しての理解を深めることができます。
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