残骸
いざという時の為消費を抑えて手動でビークルを押しながら先へ進んでいると地面に転がった何かを発見する。
それは既に朽ちてしまってはいるが、それでも尚バステト女神の様な見た目のY-KNOと同系列であると分かる程に酷似したロボットであった。
「このロボット随分お前に似てるな、知ってる機体か?」
「いやぁ…ちょッッと心当たり無いですねぇ…」
「そうか、でもこれだけ似てるんだったらお前が故障した時のスペアパーツとして使えるかもな」
「でもそれなりに重荷になりますよ?かさばりもするでしょうし」
「あ!そうだ!じゃあ一部だけ持っていくのはどうですか?ちぎりパンみたいに」
「まぁそれくらいなら問題無いか」
納得したみきおが手の平にすっぽり入る程度のサイズのロボットの部品を採取しその場を後にする。
「部品を頂戴したのは良いがこんな小さいの一個で大丈夫なのか?」
「資源の少ないこの世界では十分過ぎるくらいでしょう、それに最悪の場合はその部品と同じ箇所を優先的に盾にして逃げ出すなんて事も出来る様になりましたからね!」
「それはどうかと思うぞ?もっと自分の体は大事にしろ」
「急になんですか?照れるじゃないですか//」
「馬鹿な事言ってないでさっさと進むぞ」
そうして1人と一機は更に先へと進んでいった。
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