ーー間違えたサザンクロスーー
ーー運命の七連星、それは神の基軸であり人を導く者。
ヴァレナが生きている...... 神々の中枢 ヴァルハラで策謀が展開された。
オーディーンを欺く録星のヘルヘイム。
それを泳がせるオーディーン。
陰で微笑む謎の存在。
最後に笑うのは......
ーーヴァルハラ宮殿にてーー
『......ヴァレナは放っておけ ......それよりも混沌の排除からだ』
『......依然とは状況が変わった ......という事と認識しても?』
『ああ...... 業星が手を下さぬ可能性は多少考慮していた 儂が出向いて命令するまでの事でもない 既に対策は済ませてある』
ーー|赤邪街道(デイビル・ロード)の少し先でーー
『坊ちゃま...... もう行かれてしまうのですな......』
『うん......! フレイスト...... 君に何があったのかはあえて聞かない...... 父さんと母さんの事まだ許せていないけど...... それはボクも同じなんだ...... まだ小さくて弱かったけど...... それが守れなかった理由になんてしたくない』
『坊ちゃま......』
『だからね...... 見てて!!! ボクもっと強くなるから!!! 大切な人を守れる王様に ......ね?』
(ああ...... こんなに立派になられるとは......)
太陽を背に少年は旅立つ。
少年の顔にはもう涙なんてなかった。
ーー場面は|就眠街(スリーピア)に変わるーー
『なぁなぁ?♪アタイ達さぁ?♪ここから北に向かいたいんだけどぉ?♪北に何あるか知ってる?♪』
ミザディが街の人に聞き込みをしている。
その遥か後方でセウォルツとアルロイが控えながら見ていた。
『......あぁ ......姉さん!!! ......こんな聞き方しちゃいけないよ!!! ......街の人、皆怖がってるじゃないか......!!!』
『でも、私達ここで見ておけって言われたしね......』
ヴァレナは2人に絶対にここから離れるなと釘を刺していた。
セウォルツが近づくと眠ってしまうしアルロイが近づくと危ないからだ。
2人とも思い当たる節がある......。
『僕達...... 似た者同士ですね』
『ふふふっ...... 本当だね......!!!』
『また、姉さん 人に避けられてるよ......』
2人は顔を見合わせて笑う。
『あれじゃあ ......一生避けられますね』
『あ...... 帰って来たみたい......!!! 人連れてる......!!!』
『嘘!?』
見るとヴァレナの隣で白い魔導着を来た女の人が立っていた。
『あ......あれは!!! 王国で数える程しかいないと言われる上級魔導士!!!』
(何でこんな辺鄙な田舎に......?)
アルロイは驚愕する。
『コイツは王国見習いの魔導士みたいでよ♪ 聞けば練習の為、辺境で支援活動をしてるみたいなんだ♪ タダでワープしてもらえるってよ?♪ 乗るしかないだろ!!!♪』
『ちょっと姉さん!!! いくら何でも突飛だし危険だよ!!!』
(それにセウォルツさんの眠りの効果が効いていない......!? 結界でも張っているのだろうか......?)
『ご安心ください 私が実演しますしワープする際は手が繋がれている限り私と一緒に転移できます』
目の前で瞬間移動を繰り返し実演してみせる魔導士。
『うわー!!!すご〜い!!!』
『なあなあアルロイ 一緒に行こうぜぇ?♪』
目をキラキラ輝かせるセウォルツに急かすミザディ。
アルロイは結局押し切られてワープする事に同意した。
『仕方がないですね...... 魔導士さん......? 本当に危険はないのですね? もし姉さんとセウォルツさんに何かあったら許しませんよ?』
『ご安心を...... 貴方達の身の安全を保証します...... それでどちらへ行きますか......?』
3人は魔導士の手を掴む。
セウォルツが言った。
『う〜んと...... 北かな』
『う〜んと北ですね』
一瞬閃光のように辺りが光り4人は消えた。
セウォルツ、ヴァレナ、アルロイが見た先にあったのは......。
ーー凍れる都 |永氷皇土(アイス・ロード)
ーーここに少年はいるのかな......
セウォルツは心を踊らせる。
魔導士に感謝を伝え、永氷皇土を歩む3人。
約束は守りましたよ...... 怪しく魔導士は笑みを浮かべる。
3人が少年に会うのは...... 遥かに険しい
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